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東京朝高サッカー部 関東大会都代表に

インターハイ予選のシード権も獲得

 東京朝鮮中高級学校高級部サッカー部が第52回関東高校サッカー大会の出場権を初めて獲得した。同時に、インターハイ都予選に準々決勝から出場できるシード権も得た。準決勝までの2試合を勝てば「全国大会」に出場することができる。

団結力で掴んだ勝利

決勝点となるフリーキックを決めた金昇基主将

 東京朝高サッカー部は、1月25日から始まった関東大会都予選で、都立国分寺高を5−2、日本大学第三高と都立三鷹高をそれぞれ2−0で下し、準決勝に駒を進めた。

 4月26日、清瀬内山グラウンドで行われた都立駒場高との準決勝。勝てば関東大会の出場権とインターハイ予選のシード権が得られる大事な試合だった。

 金鍾成監督は「思い切って積極的にプレーしよう」といって選手を送り出した。円陣を組み集中力を高める選手たちは、大きな掛け声を挙げ気合を高めた。会場では同校教員、父母、OBらが大きな声援を送った。

 東京朝高は序盤からサイドをうまく利用してシュートに持ち込むなど優勢に試合を進めた。そして前半中頃、ゴール正面のペナルティーエリアライン上でフリーキックを得た。

 先制の好機に蹴るのは主将の金昇基選手(高3)。「何度も練習した」絶好の位置だった。

東京朝高は最後まで集中力を切らさず勝利を掴んだ

 狙い定めた強烈なシュートは、ゴールを埋め尽くすほど並んだ相手の壁をこじ開けるようにゴールネットに突き刺さった。

 先制された相手チームは、守備の隙を突く巧みな攻撃で東京朝高のゴールを脅かしたが、その度にゴールキーパーの慎昌友選手(高3)が見事なセービングを連発しゴールを死守した。

 後半は一進一退の攻防が続いたが互いに得点に至らず、先制点を守り抜いた東京朝高が1−0で勝利した。

 勝利に貢献した慎昌友選手は「自分が守れば勝てると思っていた。ディフェンダーが相手のシュートコースを消してくれたので、シュートを止めるのはそれほど難しくなかった」とチームメイトを立てた。

 金昇基主将は「関東大会初出場がかかった大事な試合で、厳しい試合となったが、みんなが最後まで団結し集中していたので勝つことができた」と述べた。

 金鍾成監督は「80分間、集中力を切らさず団結してよくたたかった。都代表の座を掴んだことで、チームとして一つ大きな壁を破ったようだ」と選手を称えた。

東京朝高サッカー部

 チームの高い団結力は、選手たちの試合後のコメントにも表れていた。

 選手たちは「これからはもっと相手が強くなる。日々の練習をしっかり積んで、同胞や学校のみんなに力を与える試合をしたい」と決意を語る一方、「関東大会に出るというだけで図に乗ってはいけない。あくまでも目標は『全国大会』だ」と気を引き締めた。

 金監督も「まだ不足な点がある。選手たちにはもっと積極的にプレーしてほしい。ここで止まらず前進していきたい」と語った。

 都予選決勝は5月6日(水)10時から、駒沢第2球技場で行われる。帝京高と対戦する。

 東京朝高サッカー部が初めて都代表として出場する関東大会は、5月30日(土)〜6月1日(月)に埼玉県で開催される。一方、インターハイ予選は6月に行われる。(泰)

[朝鮮新報 2009.4.28]