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〈在日バスケ協会のページ〉 新しい夢

 東京朝鮮中高級学校中級部女子バスケットボール部(以下、東京朝中)が10月18日、北区中学新人戦予選決勝に出場した。

 東京朝中は決勝で東京成徳中と対戦。予想では、成徳が圧勝するとの声が多かった。

 しかし、試合は東京朝中の先制ゴールから始まり、ほぼ互角の立ち上がり。相手の裏を狙った速攻、ハリーバックできない成徳に対し、早いミートからミドルシュートがおもしろいように決まる。

東京朝中女子バスケットボール部

 珍しく成徳の監督が檄を飛ばす。成徳は、4番のミドルレンジからのシュートで得点を重ねる。

 東京朝中もきっちりマークはしているが、そのさらに上からシュートを決められてしまう。次第にオールコートプレスに苦しむようになり、失点が増えた。

 決して特別なプレーをしているわけではなく、基本に忠実で実に淡白なプレーをする成徳に対し、東京朝中はガード陣が踏ん張り、スピーディーなボール運びで得点するも、初のフルゲームの末に、42−113のスコアで敗れた(成徳は、前年度の結果により都大会出場権を保有しており、決勝からの参加となっている)。

 スコア的には惨敗だった。しかし、東京朝中は残り1秒まで3ポイントシュートを狙い、最後まであきらめなかった。

 成徳に対してアグレッシブな試合をした子どもたちに敬意を表し、観客から温かい拍手が送られた。

 久しぶりに中体連の試合を観戦した。

 たしかに相手は強かったが、東京朝中の精神力の強さを痛感した。

 そして、「勝つ」という意気込みをビリビリと感じた。

 決勝進出の時点で、すでに都大会(11月22日に初戦)への出場は決まっていた。しかし、北区で大きな壁となっている相手を退けてから、1位で通過したいという気持ちが表れていた。

 可能性が無いわけではない。新しいページはまだ、始まったばかりである。試合後の子どもたちの目からは、「次こそは」という意気込みが感じとれた。

 一緒に観戦していた関係者と今後の課題について検討した。

 当面の初級部の課題、初→中→高→大の育成連携、選手と指導者のスキルアップなど、子どもたちの「新しい夢」のために大人ができることを探していくことで意見の一致をみた。【コリアンバスケットボールネット編集部】

[朝鮮新報 2009.11.25]