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春・夏・秋・冬

 新年明けたと思ったら、はや約3週間が過ぎてしまった。いつもの事ながら、時間の経つのは早いものだと実感してしまう。年末年始、バタバタと過ごしながらも、買い置いて忘れていたり、あるいは贈呈されながら埋もれたままだったり、もう一度、精読してみたいと思っていた何冊かの本に目を通してみた

▼ブッシュからオバマへと、米政権の交代時期という事もあり、頭に残ったのは2000年6月の北南首脳対面実現に関わった林東源元国家情報院長が書いた「ピースメーカー」だった。初めての首脳対面に接した当時の興奮が改めて甦ってきた

▼と同時に、ブッシュ新政権の誕生(01年)に伴って米国に赴いた際、国務長官に内定していたパウエル氏と外交安保担当補佐官に内定していたライス氏2人の対朝鮮半島政策に対する反応が興味深かった。前者は金大中政権の対北アプローチを全面支持すると明言。しかし、後者は再検討を口にした。2人の外交担当者のこのギャップ、すでに指摘されていたネオコンの台頭を肌身に染みて感じ取りながら、6.15共同宣言の前途にも障害が待ち受けているのではないかと憂慮したという

▼この8年間、様々な圧力はあっただろうが、北側と共に金大中、それに続く盧武鉉政権は「わが民族同士」路線を貫いた

▼ところが、年初の麻生首相との会談にも見られるように、李明博政権は民族を放棄し外勢との連携強化、米国を加えた3者による核問題解決を再宣明した。反民族の立場で政権を永らえた例はない。李政権にとって今年は試練の年だろう。(彦)

[朝鮮新報 2009.1.16]