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春・夏・秋・冬

 「チェンジ」を掲げた米国の新大統領が誕生した。現時点では、これまでのハードパワー中心の外交からソフトパワーを中心にした平和外交へとシフトすることを強調した。そんな中、日本は未だに拉致にとらわれて一向に変わろうとしていない

▼国会では相変わらず、「北朝鮮のテロ支援国家指定を解除したことで、拉致問題に硬直感が生まれた。オバマ大統領が6カ国協議をうまく活用し、解決につながることに期待したい」(民主党・白真勲議員)などの発言が行われ、民間からも「北朝鮮には拉致問題を解決するという強いメッセージの発信を」などの主張がある

▼言うまでもなく、朝・日間の懸案は拉致だけではない。自らの果たすべき義務については一言半句も触れず、「被害者」としてだけの立場を強調する日本の主張では、国際社会からの賛同は得られない。6者会談が拉致について話す場ではなく、朝鮮半島の非核化について議論する場であるということすら忘却してしまっているようだ

▼原子炉の未使用核燃料棒の処理問題を議論するために朝鮮を訪問した南朝鮮の黄浚局室長は20日、ソウルで記者会見し、朝鮮が6者会談の「行動対行動」の原則に沿って核無能力化作業を進めており、関連協議にも協調的だったことを明かした

▼6者会談で課せられた義務を何一つ実行していない日本。対案のない対朝鮮強硬策に固執することが果たして日本の国益につながるのか。これまで紆余曲折を経ながらも進展してきた朝米関係が劇的に変化した場合、国際社会での日本の孤立は免れない。(国)

[朝鮮新報 2009.1.21]