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春・夏・秋・冬

 「わが民族同士」の基本精神が込められた6.15共同宣言と10.4宣言を否定した李明博大統領。その本人の口から「同じ民族」という言葉が発せられようとは、想像もしていなかった

▼李明博大統領は9日の定例ラジオ演説で、「北朝鮮を心から心配し、助けとなる国は同じ民族の韓国だけだという事実を悟るべきだ」と述べた。しかし、一方で「南北関係で重要なのは揺るぎない明確な原則だ」などと述べているのを見ると、どうやら北に対し「南に対する『強硬姿勢』を改めろ」と上から物を言っているようだ

▼李明博政権発足後、「同じ民族」として朝鮮に対して果たして何を行ったのか。「北からの要請があれば国際機関を通じて(食糧)支援をする」「世論の同意を得たうえで支援を考える」などとお茶を濁し結局、何もしなかったのはどこの誰だったのか

▼南朝鮮当局が何もしなくても、民間レベルでの北南交流は今も続いている。中国をはじめとする諸外国との交流も盛んだ。現時点では先行きは不透明だが、米国の新政権発足により朝米関係でも何らかの変化が起こるのは確実だ。こうした状況から、袋小路に入ってしまったのが自らであることを、南朝鮮当局はそろそろ気付いてもいい頃ではないのか

▼「過去のように北朝鮮の顔色をうかがって終わりを誤るより、最初に困難があっても正しく出発し結果をよくすることが重要だ」という「対北原則」で、何を得たのか。この「原則」自体がすでに誤っていることを、李明博大統領は真摯に受け止めなければならない。(国)

[朝鮮新報 2009.2.12]