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春・夏・秋・冬

 地対空誘導弾パトリオット3が配備された自衛隊基地近くの保育園で実施された避難訓練に関するニュース映像。園児たちは「テポドン、危ない」、保育士は「命がけ」とコメントしていた。狂乱的な「テポドン」報道の恐ろしさを実感した

▼一方、世界はロンドンに注目していた。「G20」金融サミットは、世界的な経済危機に対処するため総額5兆ドルの財政出動を実施するほか、IMFの資金基盤強化、金融規制・監督の強化などで合意。議長のブラウン英首相は「新世界秩序が生まれるとともに国際協力の新時代に入りつつある」と意義を強調した

▼今回、ロシアは「基軸通貨」のドルに代わる国際準備通貨の創設を正式に提案。中国もドル依存の通貨体制の見直しを主張した。中東諸国では以前から原油取引のためにユーロを用いたり、独自の通貨を制定したりしようとする動きがある

▼昨年、「ドルは基軸通貨ではない」と発言したサルコジ仏大統領はサミットで、「世界が金融のモデルとしてきたアングロ・サクソン型の金融のページは終わった」と指摘した。米国の一国支配体制を終わらせる「反米反ドル包囲網」は着々と広がっている

▼米国が凋落すれば日米同盟は弱体化し、日本は自立を余儀なくされる。それを避けたい日本は、サミットでも「ドル体制」堅持の姿勢を表明した。日本はこれまでも、規制緩和、米軍再編費負担、兵器購入など米国の無理難題を呑んできた。そしてドルを買い支えるための米国債購入を迫られている。「テポドン」よりも「ロンドン」に目を向けるべきだ。(天)

[朝鮮新報 2009.4.6]