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春・夏・秋・冬

 「国力が弱くて周辺列強にあれこれと蹂躙され、もてあそばれた末、日帝に丸ごとのみ込まれた100年前の恥辱の歴史を絶対に繰り返すことはできないというのが、われわれの自主、先軍の根本趣旨である」。朝鮮外務省が4月14日に発表した声明の一部分である

▼日本のメディアは、6者会談への不参加を表明したことや核抑止力を強化するといった部分は報じたものの、この部分については触れていない。本紙でも報じたように、声明では9.19共同声明に示されている自主権の尊重と主権平等という基本がないがしろにされたために6者会談が不必要になり、敵対勢力の軍事的脅威に対抗するために核抑止力を強化せざるをえないと指摘されている

▼声明発表に際して、日本のメディアは案の定「瀬戸際外交」という常套句を使った。しかし、冒頭で引用した声明の一文を見れば、決して「瀬戸際」ではないことはわかる。今月初旬に行われた最高人民会議では、国家予算収入が前年比で105.7%増、今年の国家予算支出計画も昨年比で107%に伸びている

▼人工衛星の打ち上げを受けて、日本は国連安保理で新たな決議を採択しようと奔走したものの議長声明にとどまったが、「決議と同様の意義がある」などと強弁する。その一方で、期限を迎えた対朝鮮単独「制裁」を、「期間延長」というおまけ付きで延長した

▼政局は混乱し、世界的な経済不況のあおりを受けていながらも打開策を示せない。国内諸問題のスケープゴートとして朝鮮を利用している日本こそ「瀬戸際」ではないか。(国)

[朝鮮新報 2009.4.22]