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春・夏・秋・冬

 呆れてものが言えないとは、こういうことをさすのだろうと思った。16日の南朝鮮・日本両外相会談でのやりとりである

▼人工衛星発射に対する敵愾心余りある、不当千万極まりない国連安保理議長声明。同声明拒否・排撃、6者会談不要、核抑止力強化など朝鮮の立場は確固としたものである。にも関わらず、中曽根外相は「北朝鮮には国際社会の一致した声が十分明確に伝わった」と自らに言い聞かせ、柳長官は「落ち着いて対応することの重要性に同意する」と相槌を打ち、両者はさらに驚いたことに6者会談の再開に向けて言及したのである

▼中曽根外相は言う。「今後の(6者会談の)とり進め方については日米韓でしっかりと意見交換を行っていくことが重要である」「日本としては(核)検証の具体的な枠組み、これを合意することを重視している」

▼各国固有の権利である人工衛星の発射を認めず、ミサイルだと歪曲して制裁を加え、それによって今や存在しえなくなった6者会談再開、そこでの核検証を云々するのだから、これはもう現状の理解すらできない異次元の思考だと言わざるをえない。そしてそれに相槌を打ち頷く南朝鮮、同類である。これでは麻生、李政権共に世論から見放される訳だ

▼どういう代価が日本側から支払われるのか知らないが、柳長官は「拉致問題も6者会合の中で解決していく必要がある」と発言している。威勢の良い発言と自己満足。しかし、「日米韓協議の可能性」について問われた返答が「議論になっていない」。2者で存分に6者会談をすればいいだろう。(彦)

[朝鮮新報 2009.4.24]