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春・夏・秋・冬

 人工衛星発射を非難する国連安保理議長声明が出されたことと関連し、朝鮮が6者会談への不参加や自衛的核抑止力の強化などを発表した後、他の参加国があわただしく動き回っている。事の重大さを知ってのことだろうが、日本だけはいまだに気付いていないようだ

▼外務省の斎木アジア大洋州局長は12日、6者会談ロシア代表のボロダフキン外務次官と会談。「焦らず冷静に対応すべきだ。当面、冷却期間を置くべきだ」と述べ、ボロダフキン外務次官も同意したと報じられている。同日、ボズワース米特別代表とも会見したが、「冷静に粘り強く対応することが適当という認識で一致した。協議再開のために焦って譲歩するのは賢明ではない」と述べ、関係国の足並みはそろったとの認識を示した

▼ところが、ボズワース特別代表は会見の席で、6者会談の枠内で朝米協議を進める用意があることを明らかにしている。一方、モスクワでは現地時間の13日、6者会談のロシア次席代表と米特使が会談し、朝米会談を含む6者会談を早期再開することで意見を調整した

▼朝鮮外務省が4月14日に発表した声明を受け、6者会談の「必要性」をもっとも喧伝していた日本だが、最近の対応を見ていると、6者会談自体より自分たちが蚊帳の外に置かれないことにしか関心がないようだ

▼朝鮮外務省が声明で明らかにしているように、日本の妨害があるかぎり6者会談に存在意義はない。これまで会談の進展を阻んできた当事者が、「必要だ」といくら声高に叫んでも、誰が耳を傾けるだろうか。(国)

[朝鮮新報 2009.5.15]