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春・夏・秋・冬

 「情勢が厳しい、生活が厳しいと言うが、そういう暗い言葉はなしにして、飲んで歌って楽しくしましょう」−同胞を前にしてあいさつしたある日本人の発言に共感した。同胞たちの苦難を理解する彼の発言だからこそ、聴衆も笑って拍手で応えた

▼「行く道険しくとも笑って歩もう」。日朝友好運動にまい進する日本人のなかには、こうした気概を持った人が多いようだ。厳しい苦難を乗り越えるからこそ、笑顔がまたまぶしい

▼運動に携わってきた日本のある地方議員は長年、ネット上での中傷被害を受けてきた。在日朝鮮人の生活、民族教育の権利問題に言及するたびに「北朝鮮の工作員」「朝鮮総連から献金を受けている」などと根も葉もない誹謗中傷を受けた。同じ地域の議員からも「拉致被害者より朝鮮人に味方している」と不当に非難された。だが、「そんな時だからこそ」と、交流や活動をネットで広くアピールし正当性を訴え、誹謗中傷を沈黙させた

▼ある日朝友好団体のメンバーは、日朝関係の悪化でメンバーが離れていくなかでも、勉強会の回数を増やし日朝関係や在日同胞社会に対する理解を深め、団体を発展させた。「事実を聞いたうえで展望についてワイワイと議論する」。そんなメリハリがメンバーに刺激を与えたという

▼在日同胞たちの厳しい現状を知り支援する日本人もまた、その過程で多くの苦難を負っている。だからこそ同胞たちは、笑顔の裏にある不屈の信念に敬意を表し、「日本人の活動の一つ一つ、励ましの一言一言がわれわれに力と勇気を与えている」と感謝する。(天)

[朝鮮新報 2009.5.18]