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春・夏・秋・冬

 「虎の威を借る狐」。米国に追従して対朝鮮強硬策にひた走る今の日本に、ぴったりの故事だ。核・ミサイル関連物資を搭載している疑いがあるとして、米軍が朝鮮の船舶を追跡するなど軍事的な圧力をかけている中、自民・公明両党の「与党・北朝鮮の貨物検査に関するプロジェクトチーム」は23日の会合で、検査を海上保安庁と海上自衛隊に担当させる方針で一致した

▼海保と海自の役割分担は明確に規定せず、海自活動は国会の事前承認を不要としている。また、「人に危害を与える武器使用は正当防衛か緊急避難に限る」「法律期限は決議1874の有効期間とする」ことなども確認した

▼日本が、国連安保理の決議が採択される前から公海上の朝鮮船舶を検査するための法整備に着手したことは記憶に新しい。16日には朝鮮への輸出を全面的に禁止し、在日朝鮮人の祖国への往来を厳重に制限するなどの単独追加「制裁」を実施した。朝鮮の人工衛星発射を受けて、ヒステリックに「迎撃」を叫び、国際社会からひんしゅくを買ったことはもう忘れたのか

▼中国外務省の秦剛副報道局長は23日の記者会見で、米軍の行動について「十分な証拠と正当な理由が必要で、情勢を一段と緊張させないよう各国に呼びかける」と釘を刺した。南朝鮮が主張している「5者会談」についても慎重な姿勢を崩していない

▼敗戦後、一貫して米国に追従し、「成功」を収めたかのように見える日本。米国の一極支配から多極化へと変わりつつある中、米国追従によりいつまでも「成功」するとは限らない。(国)

[朝鮮新報 2009.6.24]