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春・夏・秋・冬

 核兵器を積んだ米軍艦船の日本への立ち寄りを黙認する日米間の密約が、歴代外務事務次官らによって引き継がれていたことを、外務次官経験者4人が共同通信の取材で証言した

▼密約の存在は、すでに米国で公開された公文書で明らかになっていたが、日本政府は「密約は存在しない」としらを切ってきた。今回も「米政府からの事前協議がない以上、日本政府として核持ち込みがないことには全く疑いを持っていない」(河村官房長官)と説明した。「人類史上唯一の被爆国」と自称し、「非核三原則」を「国是」とする国が、核疑惑を黙殺しようとしている

▼NHKは昨年、核兵器を搭載した米海軍航空母艦が1953年に横須賀港に寄港していたと報じた。広島、長崎に原爆が投下されてからわずか8年後のことだ。日本の米軍基地には放射能漏れ疑惑のある原子力空母が寄港しており、核・非核両用の兵器の積み込みが何度も目撃されている。「核持ち込み」を疑わない日本政府の態度はあまりに不自然だ

▼状況証拠はすでにそろっている。外務次官経験者の証言によると、日本政府は核兵器を積んだ米軍艦船が領海内を通らないよう配慮するため、5つの海峡の領海幅を極端に狭く定めた。「公海上の問題なので持ち込みにあたらない」と言い逃れる根拠にした

▼日本政府は、在日米軍基地移転問題を含め多大な配慮を米国に施すことで「核の傘」の下に居座り続けている。だが、日本国民を騙し世界を欺いてきた罪は拭えない。米国の核脅威の片棒を担ぐ日本に、朝鮮の核保有について語る資格はない。(天)

[朝鮮新報 2009.6.29]