|
「実際に行って、いろいろなものを見聞きして話をすることが一番大切だ」。朝・日関係が硬直化している中、今年の5月に初めて朝鮮を訪問した人の感想だ。訪朝した日本の人々の感想のほとんどが、「メディアが報じているような国ではない」というもの ▼誤報が生じないよう、公正中立の立場から事実をしっかり検証して報じることは、日本に限らずどこのメディアも当然のことだ。しかし朝鮮関連の報道に関しては、誤報ならまだしもわい曲やねつ造がはびこっているのが日本のメディアの現状だ ▼拉致問題後、朝鮮や在日朝鮮人に対する嫌悪感情が高まり、在日同胞たちの祖国への往来を制限することを含む「制裁」や商工会に対する強制捜索などが平然と敢行される一方、朝鮮や在日には何をしても構わないという風潮がかもし出されて久しい ▼先日、いわゆる「車庫とばし」を口実に警察当局が07年に強制捜索を行った滋賀朝鮮初級学校で、シンポジウムと公開授業が行われた。シンポジウムでは、強制捜索当日の映像が流されたほか、解放直後から日本当局の弾圧に屈することなく民族教育を守ってきた歴史と現状も紹介された。参加者たちは、これからも日本の人々や外国人学校と手を取り合ってがんばっていこうと締めくくった ▼日本は敗戦後、朝鮮に対して一度たりとも友好的な政策をとったことはない。今も、その度数を高めただけで本質的には何も変わっていない。1世たちがそうであったように、権利を守り拡大するためには、たたかいを通じて声をあげていくことが大切だ。(国) [朝鮮新報 2009.7.1] |