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春・夏・秋・冬

 就任後、これまで諸外国を歴訪してきた李明博大統領。行く先々で対朝鮮包囲網を形作ろうと躍起になっている一方で、投資誘致や海外資源開発などの経済案件を煮詰まる前に発表し、国際的にひんしゅくを買う事例が頻発している

▼欧州を歴訪した李明博大統領がスウェーデンを訪れた12日、青瓦台と放送通信委員会は通信大手のエリクソンが南朝鮮に対し15億ドルの投資をするという内容の記者資料を配布。しかし、14日付の英フィナンシャル・タイムズはこの発表内容は事実に反すると報じた▼同紙の取材に応じたエリクソンの南朝鮮代表は、「政府の発表には驚いた。エリクソン会長は李大統領と会った席でそのような約束はしなかった」と指摘。にもかかわらず、青瓦台は「12日の会談では具体的な言及はなかったが、根拠がない数値ではない」と強弁した

▼昨年9月、ロシアを訪問した際には朝鮮経由のパイプラインを通じて、ロシア産の天然ガスの導入を推進することに合意したと発表したが、これも先走り。昨年2月のイラクと油田開発事業で合意したとの発表に際しても、非公式に示した金額を外部にもらしたと、イラク政府に抗議されている

▼これらの原因について、「成果主義中心の経済外交」「行き過ぎた忠誠を誓う参謀の存在」などがあげられているが、最たる責任が大統領にあることは言うまでもない。しかし、自ら打ち出した「技術開発を通じたグリーン成長」を「政治的、理念的葛藤を乗り越えた唯一の国民運動」だと自画自賛する当の本人に、その認識はないようだ。(国)

[朝鮮新報 2009.7.22]