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春・夏・秋・冬

 「春には花見があって夏には8.15を記念した海水浴と、私たちが幼い頃はとにかく同胞たちが集う機会がたくさんあった。同胞を取り巻く情勢が厳しい今だからこそ、昔のように同胞たちが集う場を作りたかった」

▼先日、佐賀県営球場で行われた同胞大納涼フェスタのある実行委員の言葉だ。フェスタには、佐賀はもちろん福岡や長崎からも多くの同胞がつめかけ、当初の予定をはるかに上回る210余人が参加した。同胞たちは、「来てよかった。力を得ることができたし、とても感動した」と口をそろえた

▼フェスタでは、土曜児童教室で学ぶ子どもたちも出演し、同胞たちの前で初めて朝鮮の歌を披露。父母や同胞たちは、一生懸命歌う子どもたちの姿をビデオやカメラに収めていた。朝鮮学校がない同県では、長い間、朝青の青年たちが率先して土曜児童教室を運営している。「子どもたちを見て喜ぶ同胞たちの姿に、やってよかったと思う」とは、現在、土曜児童教室の講師の言葉だ

▼参加費はすべて無料。運営費用は地域の同胞商工人や有志たちから募ってすべてまかなった。久しぶりの同胞行事ということもあり、地域の同胞社会に還元しようという実行委員たちの思いがこめられている

▼日本政府による反朝鮮、反総連キャンペーンや経済不況など、同胞を取り巻く状況は日々厳しくなっている。そんな中、集う場を求める同胞たちのニーズに応え、同胞社会の活性化を実現し、その豊かな社会を後代に受け継がせようと奔走する地域の若い世代の同胞たちの姿に、多くのことを感じ、学んだ。(国)

[朝鮮新報 2009.8.5]