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中国と米国の閣僚が経済、安保問題などについて包括的に話し合った戦略経済対話(SED)で、オバマ米大統領は「米中関係が21世紀をかたち作るだろう」と中国を持ちあげた。一部のメディアは「G2時代」を強調したが、現実は米国の衰退ぶりを示している ▼中国は最大の米国債保有国。中国抜きに米国の財政再建、景気回復はありえない。米政府は米国債のセールスに駆けずり回っている。ある米紙は「あたかも銀行関係者が巨額の債務を抱えた顧客に財政管理の重要性を説いているようだ」と皮肉った ▼中国は外貨保有の構成を調整し米国に揺さぶりをかけた。米国債保有継続の条件として、飛行場、港、高速道路といった米国の公的インフラの所有権を担保として差し出すよう求めたともいわれる ▼中国が生産し米国が消費する相互依存の関係を揶揄する「チャイメリカ」という造語も生まれた。「チャイナ・フリー」という流行語はすっかり忘れ去られた。米国は最近、中国に対し数十年間使い倒した「反共」「民主化」「人権擁護」などの殺し文句を控えている。懐が寂しくなれば「思想」や「理念」も容易く曲げてしまう。なりふり構っていられないようだ ▼「スーパーノート」問題が再燃した。偽造ドル紙幣の流通は、ドルの基軸通貨体制を脅かす重大な問題。米国にとって、使われることのない核兵器よりもよっぽど深刻なはずだ。とはいえ、CIAの関与を疑われ返り討ちに遭った苦い過去がある。結局、証拠も示さず一方的に犯人をでっち上げるしか術がない。媚びたり吠えたり忙しい。(天) [朝鮮新報 2009.8.31] |