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春・夏・秋・冬

 世論の圧倒的多数の支持を背景に発足することになった民主・社民・国民新党3党連立政権。朝鮮敵視、在日朝鮮人弾圧に狂奔した自公連立政権と一線を画し、国際社会にも通じる普遍の人権感覚を持った常識ある政治を行っていくのかどうか、注視している同胞は多い

▼一言で言うなら、漆間元警察庁長官(現官房副長官)の発言に象徴される「法の厳格な適用」を隠れ蓑にした公安・警察政治から脱皮するのかどうかという事だ

▼この間、とりわけ2002年の小泉訪朝後、国際協調、共生社会と対置する排外主義を煽り朝鮮敵視、在日朝鮮人弾圧に結果的に与してきたマスコミの役割を無視する事はできない。政権交代のこの時期に、彼らが歪なそれまでの有り様を自己検証し正常な思考を取り戻すことができるのかどうか、これまた注視していきたい

▼河村官房長官は先日、新政権に対して拉致問題担当首相補佐官の留任を求めた。自民党所属のれっきとした参議院議員である。夫は自民党議員で、今回の総選挙で落選した。その選挙運動に走り回っていた人物を再任しろという感覚、今の日本の政治の現状を見せ付けている。こうした「癖球」を投げて民主党を牽制し、「拉致世論」をまた惹起しようとする意図も見え見えだ

▼連立政権の政策合意文書は、朝鮮の「核兵器やミサイルの開発をやめさせ、拉致問題の解決に全力をあげる」という。そのためには対話が必要だし、対話をするためには制裁、朝鮮敵視、在日朝鮮人弾圧政策を放棄しなければならない。尋常な行動を取れるのかどうか。(彦)

[朝鮮新報 2009.9.11]