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春・夏・秋・冬

 東京で先日行われた「6.15共同宣言、10.4宣言固守・実践海外同胞大会」。海外の統一運動団体の代表と統一運動家たちが東京に集まったのは15年ぶりで、会場には統一を願う人たちの熱気があふれていた

▼しかし、会場の前ではこの熱気に冷水を浴びせるような光景が広がっていた。「北朝鮮を支持する大会がわが国の首都で公然と開かれることを黙ってみているわけにはいかない」と、拉致被害者支援団体などが横断幕やのぼりを掲げシュプレヒコールをあげていた。さまざまな団体があったが、なかには「誇りある日本をつくる会」なる団体も含まれていた

▼「拉致被害者全員奪還」などと書かれたのぼりを持っていたが、誇りある日本をつくることと拉致に何の関係があるのだろうか。ましてや海外同胞が祖国の統一を願うこととはまったく関係ないだろう。「北朝鮮」というだけですべてを「悪」とみなす日本の社会風潮を如実に示している

▼さらに驚いたのは、その真横で一部民団関係者が大会に反対して怪気炎をあげていたことだ。「非核・開放・3000」なる荒唐無稽な対北政策を打ち出している李明博政権に追従しながら、「民主平和統一」をうんぬんし、「6.15、10・4宣言の無効」を叫ぶ姿には、嫌悪感すら覚えた。何よりも、過去の歴史を美化するような日本の極右団体と肩を並べていることに何の疑問も感じていないことに驚いた

▼彼らの頭の中には、「わが民族同士」の理念はもちろん、統一すらないのだろう。そうでなければ、あの奇異な光景の説明のしようがない。(国)

[朝鮮新報 2009.10.21]