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本紙既報のように3年前の11月、安倍政権時代に「薬事法違反」を口実に強行された総連組織などに対する強制捜索に対し、日本政府と東京都などに国家賠償を求めた裁判が進んでいる ▼その過程で、警視庁外事2課が裁判所に捜索令状を請求した際、担当裁判官が内容を真しに検討していたのかどうか、首を傾げざるをえないような事実が浮かび上がるなど、当時から指摘されてきた「結論ありき」、まさにでっち上げの弾圧事件であったことが明らかにされつつある ▼いうまでもなくこの裁判は、日本の「外事・公安警察の捜査の闇を白日の下に晒すもの」だが、「当時、捜査当局の尻馬に乗り、朝鮮と総連に対するバッシング報道に奔走したメディアは無視を決め込んでいるのか、法廷で記者の姿を見ることはまったくない」(週刊「金曜日」776号)という。自ら手を貸した事件の真相がどういうものであったのか、メディアは知ろうともしない。ある時は知る権利を声高に騒ぎ立てながら、都合の悪いものには蓋をする−こんなメディアはその看板を下ろしたほうが良いだろう ▼日本の公安警察・検察が時の政権の手下になり下がっているとの指摘は久しい。告発本も相次いでいる。これに裁判所、メディアが合流すると、政権はやりたい放題になる。これで日本は民主主義社会だと言うのだから、お笑い種だ ▼上述、週刊「金曜日」は「総連弾圧は間違いなく、外事・公安とメディアの共同作業だった」と断じている。真実、事実はどうだったのか、必ず究明しなければならない。(彦) [朝鮮新報 2009.11.27] |