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春・夏・秋・冬

 政権が代わっても、朝鮮に対するこの国の政治家たちの思考回路は変化しないようだ。歴史認識の欠如、加えて出自が似たりよったり、離合集散を繰り返してきただけに、容易に察しはつくが

▼来年2月、東京で開催されるサッカー東アジア女子選手権への出場が決まっている朝鮮チームの日本入国について、国家公安委員長が反対の意志を明確にした。法相らも同様の認識だと伝えられている。同大会の日程は1年も前から決まっていたことである。さらに朝鮮女子サッカーの実力はアジアナンバーワン。中国、日本とともにシードされ、大会では予選から勝ち上がってきた南朝鮮を加えた4チームが覇を競う

▼スポーツが不得手で無関心だという人がいることは当然なことである。しかし、政治家、それも大臣たるものがスポーツへの介入がどういう結果をもたらすのか、その程度くらいは常識の範囲で身につけておくべきだろう

▼実はこの大会への朝鮮チームの日本入国、一部でも報じられているが、サッカー関係者のみならず拉致問題を足かせにした結果、自縄自縛に陥った日本の政界関係者らが日朝関係打開策の一つとして、密かに根回しをしてきたものだった。総選挙前、日本サッカー協会に通じた関係者が同大会への朝鮮の参加が転換への取っ掛かりになればと、期待感を込めて筆者に語っていたことを思い出す

▼来年1月の鳩山訪朝だとか、朝鮮が日本との対話を望んでいるとか、断片的かつ刺激的な情報を好んで流すこの国のマスコミだが、非人道、不当制裁も解除できずに何の現状打開だろうか。(彦)

[朝鮮新報 2009.12.19]