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子育ての現場−今は「夫婦共に」が当たり前

 数年前、出産を機に退職することになった女性教員の話をきっかけに、「輝け! 働く女性たち」(02年1〜4月)という連載を執筆した。取材では仕事と育児を両立するたくさんの女性たちの話を聞き、男性たちには職場で「女性を仕事上のパートナーとして見れるのか」「家事や育児についての考えは?」との質問に答えてもらった。

 先の女性教員は、出産後も仕事を続けたいと強く希望したが、退職を余儀なくされた。その背景には「深刻な経済難」という事情があったが、問題の根底にある女性排除の感は否めなかった。

 その後、筆者自身も結婚、出産を経験し、現在働く母親として2年目の生活を送っている。

 当時の記事を振り返ると、座談会で許沼蓮さん(28)は、「今の時代、女性が社会に出て働くこと、家事、育児の分担は当たり前。家事や育児を女性がしなくては…という発想には納得がいかない」、許相浩さん(28)は、「共働きである以上、家のことはできる限り協力し合うのが当たり前。でも、男が家事や育児をすると、なぜか周りから女性の方が責められたりする」と述べている。

 同胞社会に根強く残る「伝統的」な考え方を、若い世代が「切り替え」ていっている様子をのぞかせてくれた。

 昨年11月に開かれた西東京東部支部主催の「子育て講座」には、参加者36人中、女性27人、男性9人が参加した。企画者の韓錦汝さんは、「家事、子育ては夫婦が共にするべきもの。子どもの健やかな成長に、両親の協力は欠かせない」と強調した。今年も子育てのさまざまな現場を取材してみたい。(潤)

[朝鮮新報 2009.1.30]