在日同胞福祉連絡会第4回総会 情報交換、経験共有の活性化を |
拡大する同胞福祉
在日同胞福祉連絡会第4回総会が20日、東京・お茶の水の中央大学駿河台記念館で行われた。総会では第3期活動報告が行われ、愼英弘代表(再選)をはじめとする第4期役員らが選出された。 総会では、総連中央の朴久好副議長兼権利福祉委員会委員長があいさつした。 朴久好副議長は、「総連は、同胞の幸せと子どもたちの未来のため、各級組織の活性化、民族教育を中心にした同胞民族圏拡大、権利擁護と福祉事業強化に力を入れている。差別や閉塞感が渦巻く日本社会の中で、同胞が民族の誇りを持ってあたりまえに生きていくことを支える仕組みが必要だ。その中で連絡会の活動は、同胞社会で明るい光となっている」と述べ、組織的にサポートしていくことを約束した。 続いて、申桃順副代表が活動報告を行った。
連絡会はこの間、同胞障がい者たちの音楽サークル「Tutti」と、同胞障がい者とその家族たちの親ぼく団体である「ムジゲ会」の活動を支援し、会報「ミレ」を復刊させた。
とくに「Tutti」は、07年に結成5周年記念公演を成功させ、新規登録者を迎えただけでなく、朝鮮大学校学生らの自主的な支援活動、同胞たちの募金など内外で大きな関心を集めた。また、「ムジゲ会」は結成以来2年に一度、全国交流会を開催し、若い世代の同胞たちが積極的に参加するなど、地域での福祉事業促進に大きく貢献した。こうした活動は、同胞障がい者たちも仲むつまじく豊かで、力強い同胞社会を構築していく主人公の一人として活躍できるという新たな可能性を同胞社会に提示した貴重な契機となった。 この間、通所介護事業所と支援の場が総連支部を拠点に拡大され、多くの同胞高齢者を対象に福祉活動が行われるようになった。また、同胞福祉専門家、有資格者たちとの連携拡大、養成、情報交換が活発に行われ、同胞の子どもたちとその母親たちのための子育て支援活動も拡大した。 申桃順副代表は、連絡会は同胞高齢者・障がい者とその家族の連携を強め、互いに助け合いながら在日同胞社会の一員としてともに歩むことを目指し、福祉問題に関する在日同胞の理解を深めるとともに、在日同胞高齢者、障がい者およびその家族を取り巻く諸問題の解決を図ることを目的としていると、あらためて強調した。そして、今回の総会を契機に評議会と事務局の役割を強化し、各地福祉活動の実情把握、拡充、情報交換と経験共有の拡大、交流活性化に力を入れようと提起した。 愼英弘代表(四天王寺大学大学院教授)は、「同胞ボランティアらが増え、彼らが同胞高齢者、障がい者らを支援しており、その幅が拡大している。数十年前と比べると大きく変わった。各地で同胞たちが多様な活動を展開しており、自分たちの社会資源を創造している。これは今後、大きな力になるだろう」と述べた。 [朝鮮新報 2010.3.29] |