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「無償化」問題 各地で街頭宣伝

早期適用を求める

 「高校無償化」の朝鮮学校への早期適用を求め、4月23日(西東京、埼玉)と24日(東京、神奈川、千葉、群馬、兵庫、京都、愛知)、28日(大阪)5月1日(東京)、各地で街頭宣伝が行われた。

 ■東京・水道橋

 4月24日、東京のJR水道橋駅周辺では19人の朝青員と青商会会員たちが、ビラを配り署名を集めた。

 通行人の中には、自転車を止めたり、並んで署名をする人や「がんばってね」と励ましの言葉をかけてくれた人、足を止め青年たちの声に耳を傾ける人たちが多かった。小学生から高校生、青年、大人まで各層の人たちが署名をした。

 水道橋付近にある東京シビックセンターで催された在日本朝鮮人人権協会主催のシンポジウムに向かう途中というある日本市民は、「日本政府がこのように差別的なことをするから、『在特会』のような団体が騒ぐ。日本人として本当に恥ずかしいし、申しわけないと思う」と語った。

 「無償化」適用除外の不当性を声高に訴えていた金勇樹さん(24、新宿区居住)は、「『無償化』問題は、日本人にも関わることでもあるので日本の高校生たちも知っていて、思った以上に反応が良かった。朝鮮学校だけ外されるのは、誰が見てもおかしなこと。私は日本学校出身なので、日本の友人や会社の同僚たちにも呼びかけているが、彼らのなかでもこの問題への関心は高い」と語った。

 ■大阪

 大阪府下の朝青、青商会、留学同が合同で朝鮮学校への「無償化」制度の即時適用と、府の助成金の継続支給を求めて4月に2回、街頭宣伝を行った。16日に府庁前、28日に鶴橋、天王寺駅前で延べ60人が参加、1300枚のビラを配った。

 金泰賢さん(朝青東成支部非専従副委員長)は、「日本のマスコミの偏向報道をそのまま放置することはできない。自分たちの声を市民たちに届けたかった」とこの活動に参加した。

 彼は、「日本の経済不況で溜まった鬱憤が、同胞社会にはね返っているのは偏向報道によるところが大きい。朝鮮学校の教育内容が見えないという主張があるが、授業からその内容まですべて公開されている。見えないという理由の出所の方がむしろ不透明だ。政治的な理由で差別が生まれている」と指摘した。

 李賢吾さん(留学同大阪関西大学支部支部長、3回生)は「『無償化』問題は朝鮮学校と、それを取り巻く同胞社会の未来を左右する大事な問題だ。留学同も自分たちの問題として取り組んでいる。1分1秒を惜しんで世に訴えることが大切だと思う。今出来ることを最後までやり通すことが、青年たちの揺ぎない思いだ」と語った。

 3団体合同による街頭宣伝は、5月も引き続き行われる。

 ■東京・日比谷

 1日、神奈川朝鮮中高級学校の高級部生、東京・西東京・神奈川の朝青員、東京・神奈川・西東京・埼玉の留学同盟員、東京オモニ会連絡会の会員らが日比谷野外音楽堂周辺で街頭宣伝を行った。

 この日、日比谷公園ではメーデー行事が開かれていた。またGW期間だったこともあり、各界各層の人で賑わっていた。60人の生徒、青年たちの呼びかけに呼応し、快く署名に応じる人が多かった。

 日本各地の朝高生たちは、4月に「無償化」問題に際し、「高校無償化の適用を求める全国朝鮮高級学校学生たちの連絡会(朝高学生連絡会)」を結成し、活動を行っている。

 当日の街頭宣伝も「連絡会」の名で行った。朝高生たちの行動に、朝青員、留学同盟員たちが賛同した。

 神奈川中高の曹舜太さん(高3)は、「日本市民の温かい言葉に励まされた。首相に私たちの声を直に聞いてもらいたい。『朝高学生連絡会』が結成されたので、連携を密に取り合い、ひき続き行動していきたい」と語った。

 この日、参加者たちは4千余枚のビラを配り、1071人の署名を集めた。

[朝鮮新報 2010.5.7]