top_rogo.gif (16396 bytes)

総連第22回全体大会報告(要旨) 総連中央責任副議長 許宗萬

 代議員のみなさん!

 総連第22回全体大会は、祖国が金正日総書記の指導のもと、金日成主席の生誕100周年となる2012年を誇らしく迎えるための歴史的な進軍を進め、強盛大国の大門を開いていく激動の時期に行われている。

 結成55周年を迎えるまでの長い間、主席と総書記だけを敬い、祖国の人民と息遣いも歩みも共にしてきた総連は、祖国が強盛大国の大門を開くとき、在日朝鮮人運動でも必ず新たな全盛期を開いていく強い信念と愛族愛国の熱意にあふれている。

 総連第22回全体大会は、愛族愛国の先覚者であり海外同胞運動の手本として名声を轟かせてきた総連が、チュチェの路線と伝統、誇らしい業績を代を継いで継承し、総連のすべての活動を新しい世紀の要求と同胞たちの志向に沿って革新するための大会になるという点にその歴史的意義がある。

 本大会では、金正日総書記の教えに沿って、愛族愛国運動の全般的な土台を構築するうえで成し遂げられた成果と経験を総括し、在日朝鮮人運動の歴史的課題の実現を見据えながら総連の新たな全盛期を切り開くための活動方針を討議、決定する。

 われわれは、祖国と共に2012年に総連と在日朝鮮人運動の新たな全盛期を必ず開き、その勢いで愛族愛国事業全般を新たな高い段階へと発展させなければならない。

T 総連第21期事業の総括について

 総連21期の事業期間は、在日朝鮮人運動の長い歴史の中でも特別に重要な期間であった。

 金正日総書記の先軍領導により、祖国の政治思想的、軍事的威力が広く示され、わが民族の宿望である強盛大国の建設で飛躍的な前進が成し遂げられ、朝鮮を取り巻く国際政治情勢が有利に発展していく実りある歴史的時期であった。

 金正日総書記は2008年の新年共同社説を通じて、金日成主席の生誕100周年を迎える2012年に強盛大国の大門を開くことを宣言し、不眠不休の強行軍の道のりをつないでいった。

 この歴史的な日々に、総書記は民族繁栄の新時代の到来を前に、総連と在日朝鮮人運動の新たな全盛期を開いていくことについて大きな信任を与え、2012年までの歴史的道のりに、総連も祖国の人民たちの総進軍に歩調を合わせ、愛族愛国運動を力強く展開するよう導いてくれた。

 総書記は、総連が新たな全盛期を切り開くために愛族愛国運動の全般的土台をしっかりと構築するうえでの活動方向を明示し、数回にわたる教えによって愛族愛国運動を賢明に導いてくれた。

 総括期間、われわれを取り巻く日本の政治経済情勢は厳しく、内外の反動たちは、総連に対する弾圧と在日同胞に対する人権じゅうりんを強行した。

 しかしわれわれは、総書記さえいれば勝利するという不屈の信念と不退転の意志で、右翼反動勢力の策動を果敢に正面から立ち向かい、すべての試練に打ち勝って「トンポアイネット拡大21」100日間運動と基盤組織の強化を中心に掲げた「100日運動」、第22回全体大会を新たな全盛期を開拓する飛躍の契機にするための「90日運動」を展開し、愛族愛国事業を力強く前進させてきた。

 総連の活動家たちは、祖国の人民のように精神力を噴出させ、活動方法の転換と仕事ぶりを一新することで実績を積み上げ、熱誠同胞たちは地域同胞社会での愛族愛国の伝統と業績を守り輝かせるためにすべての情熱を捧げた。

 そしてわれわれは、総連と在日朝鮮人運動の新たな全盛期を開くための大衆的土台と教育的土台、組織思想的土台を構築する事業と3大愛国課題の遂行で従来にない貴重な前進を遂げ、経験を積み、本大会を迎えた。

 @総括期間、われわれは総連を各界各層の幅広い同胞たちを網羅した愛族愛国の同胞大衆団体にするうえで前進を成し遂げた。

 総連が、第21回全体大会で戦略的な基本運動として掲げた「トンポアイネット拡大21」は、金正日総書記の教えを全面的に貫徹し、在日朝鮮人運動の新たな全盛期を切り開いていくための妙策である。

 われわれは2008年6月の「『トンポアイネット拡大21』中央熱誠者大会」を目指した模範創造運動と中央熱誠者大会を機に行った「トンポアイネット拡大21」100日間運動を通じて、すべての活動家と熱誠者、新しい世代をはじめとする幅広い同胞たちを「トンポアイネット拡大21」へと力強く呼び起こした。

 総括期間、本部と支部に設けられた「トンポアイネット拡大21」推進委員会が非専従活動家と同胞専門家、熱誠同胞たちによって拡大し、推進委員会の活動が部会と小委員会によって具体的に進められたことは、大衆運動の展開でこれまでになかった新たな経験であり、この運動を汎同胞運動として推進していくための組織の態勢が整ったことを如実に示している。

 われわれは活動力量を総発動し、民族教育を受けた同胞たちを中心に各界各層の幅広い同胞たちを地道に見つけ出し、彼らをこの期間に設けた文化スポーツサークルをはじめとする民族的な「器」などに網羅して民族性に基づいた同胞間の連携をさらに強化した。

 子育て支援活動では、「オンマとオリニサークル」が多くの支部で結成され、総連が「子育て支援金」を朝鮮幼稚園の園児たちに支給するなどの新たな事業を推進し、民族結婚を成就させるための活動も組織的な関心の中で行われた。

 同胞生活奉仕、福祉活動では、総連東京・足立支部が老人介護施設と診療所を備え広域で奉仕する「デイサービスセンター朝日」を運営したことや、総連兵庫・西宮支部の「アリランはんしん」が通所介護・訪問介護・居宅支援事業に続き同胞高齢者たちのショートステイと通所介護事業を行う宅老所「ソナム」を立ち上げたのをはじめ、新たな経験を積むことができた。また、各地で同胞社会の超高齢化に対処した奉仕や介護福祉事業が積極的に行われた。

 総連と経済機関では、同胞商工人を取り巻く政治、経済的環境が厳しい中、彼らの経営活動を誠心誠意支援する活動にも大きな力を注いだ。

 このように総括期間、「トンポアイネット拡大21」を通じて幅広い同胞たちを網羅するためのさまざまな活動で手本が創造され、すべての組織に一般化された。また、非専従活動家たちを積極的に呼び起こしたことは、今後同胞民族圏を守り拡大する運動を本格的に展開するうえで貴重な土台となる。

 Aわれわれは民族教育が置かれた難局を打開し、厳しい形勢を逆転させるうえで前進を成し遂げた。

 総括期間、民族教育事業ではかつてない深刻な難関が醸成され、同胞社会の存続と在日朝鮮人運動の前途と関連する重大な問題として提起された。

 総連と各機関と活動家、学父母をはじめとする熱誠同胞たちは、在日朝鮮人運動の生命線である民族教育を死守するために不退転の覚悟で立ち上がった。

 各地の総連活動家と教育関係者、熱誠同胞たちは、民族性の固守と継承の拠点であり同胞子女の安息の場所である朝鮮学校を守り抜く決心を胸に、初級部の新入生をよりたくさん受け入れ、日本学校に通う同胞子女を編入させたことで、今学年度は少なくない学校で生徒数減少を防いだばかりでなく、増加させる成果を成し遂げた。

 総括期間、朝鮮大学校が学舎移転50周年を盛大に記念し、多くの学校で創立60周年など節目の記念事業を大衆的に盛大に行った。

 各学校ではこれを機に、学区の本部と支部、学父母と教員らが一体となり、学校をよりきれいにする活動と愛校運動をより力強く展開した。

 また、学父母のニーズに応える形で、支部の活動家と教員、オモニ会のメンバーたちが「学童保育」や「給食」などを実施し、学校を盛り上げた。

 活動家と学父母、新しい世代をはじめとする同胞と生徒たちは、「高校無償化」から朝鮮学校を除外しようとする日本当局の不当な差別に民族的義憤を覚えながら、これを直ちに撤回して朝鮮学校への適用を求める運動に立ち上がり、短期間に各層の幅広い日本人士を呼び起こしたことでわれわれを支持する社会的世論を高めた。

 とくに、総連各組織と教育関係者、熱誠同胞たちは総書記の意図を高く掲げ、今年を「民族教育を強化する年」として輝かせることで、在日朝鮮人運動の新たな全盛期を民族教育から切り開いていく決意を持って決起した。4月25日に行われた「今年を民族教育を強化する年にするための代表者会議」は大きな契機となった。

 民族教育における難局に立ち向かい、逆風を退け生徒数減少に終止符を打つだけでなく、困難な形勢を逆転する新たな流れを作ることは、在日同胞社会の存続と在日朝鮮人運動の前途を保証するうえで特別重要な意義を持つ。

 B総括期間、総連が成し遂げた最も貴重な成果は、総連支部と分会、団体の基盤組織を再建、活性化するうえで明らかな前進をなしたことである。

 支部と分会、団体の基盤組織が整えられ活発に活動してこそ、「トンポアイネット拡大21」と民族教育をはじめとするすべての愛族愛国運動が、同胞自身が主人となった運動として展開されるということは、金正日総書記の教えを貫徹するためのここ10年の総連活動の教訓である。

 われわれは、在日朝鮮人運動の新たな全盛期の組織的土台をしっかりと構築するために、内外反動の反朝鮮、反総連策動によって弱体化した支部と分会、団体の基盤組織を復旧し、同胞が暮らすいたる所に基盤組織を整え活性化することに総力を傾けた。

 総括期間、総連神奈川・川崎支部が支部強化ののろしを揚げたのに続き、2009年7月の第2回総連支部活動家大会と「100日運動」「90日運動」を通じて基盤組織をもりたてていくうえでかつてない成果を成し遂げた。

 在日同胞の過半数が暮らしている16本部の総連支部では、支部常任委員会を非専従活動家たちで補強し正常運営することで、地域同胞社会と同胞を責任持つ基盤組織の指導機関としての役割を大きく高め、これらの本部下の分会の70%を活動する分会にし支部を活性化していった。

 中小本部でも、本部のある支部をはじめとする拠点支部をしっかりと整備し、専従活動家と非専従活動家が心を合わせ、支部の活動を同胞の志向とニーズに合わせてさらによく展開するようになった。

 朝青と女性同盟、青商会の基盤組織でも非専従活動家を増やし、それぞれの団体の特性に合った多彩な活動の場を設けることでメンバーを拡大していった。

 地域商工会では、同胞商工人との事業を積極的に行い、新しい世代をはじめとする同胞商工人たちが愛族愛国の精神と団結の伝統、相互扶助の美風を受け継いでいくようにした。

 このように総括期間、総連支部と分会、団体の基盤組織が再建、活性化され、非専従活動家の役割が高まったのは、総連を同胞に寄り添った真の民族団体、同胞組織として強化し、愛族愛国運動の新たな全盛期を開くことのできる組織的な土台がいつにもましてしっかりと築かれたことを示している。

 C総括期間、活動家と熱誠同胞の精神力が発揮され、総連の宣伝広報活動体系がより強固に築かれた。

 総連活動家は学習班と講習を通じ、金正日総書記の先軍思想と指導の偉大性、生活力を系統的に学び、実績をもって組織生活に対する総括を思想的に深化させたことで、活動家隊列の一致団結と組織の活動力を不断に高めていった。

 総連活動家はまた、総書記が高く評価し英雄として押し立てた西東京朝鮮第2初級学校の李政愛校長が担った総書記に対する清らかな忠誠心と難関克服の気風を学ぶ運動を通して、思想観点と仕事ぶりで従来にない変化をもたらした。

 総連は、中央委員会第21期第3回会議を機に大衆講演網を再整備し、5戸担当宣伝員体系を確立し、最新情報手段なども使って同胞たちへの宣伝広報活動を改善、強化した。

 とくに祖国訪問を通じて、活動家と同胞たちが大飛躍、大変革により強盛大国建設での勝利を早めている現実を大きな感動と共に目撃し、祖国の繁栄のなかに在日同胞の幸福と後代の未来があるという確信と民族的矜持を抱かせるようにした。

 総括期間に総連の思想教養事業体系を再構築したことは、活動家たちの中でチュチェの思想体系を確固なものとし、総連が思想教養団体としての本来の性格に沿って同胞への宣伝広報活動を決定的に強化していく基礎を築いたことになる。

 D総連は、祖国と民族の前に担った愛国的本分を胸に刻み3大愛国課題を積極的に遂行した。

 総括期間、総連は金正日総書記の指導の偉大性と不滅の業績に対する対外宣伝活動を展開し、日本各界の親朝人士を増やした。

 また、地域密着の対外活動で日本人民に朝・日友好の雰囲気と総連の愛族愛国事業に対する支援の世論を広く喚起した。

 総連は、日本当局と右翼勢力が総連に対する弾圧と同胞に対する人権じゅうりんを繰り返すたびに、その本質的企図を日本社会と国際舞台で暴露し総連組織と商工会、同胞の生活と権利を守り抜いた。

 総連は、6.15共同宣言実現のための民族挙げての統一運動に積極的に合流し、民団中央の現執行部の反統一、同胞社会分裂策動を糾弾し民団同胞との民族的団結を図ってきた。

 総連は「わが民族同士」の旗印のもと、昨年10月に東京で行われた「6.15共同宣言、10.4宣言の固守、実践のための海外同胞大会」を成功させ、世界各地の同胞たちの確固とした統一の意志を内外に誇示することに貢献した。

 各組織と同胞は、強盛大国建設に特色ある寄与をすることで愛国の至誠を捧げた。

 日本当局の制裁措置による厳しい条件の中でも、総連と商工人をはじめとする同胞たちは、祖国の農業発展と人民生活の向上、科学技術の発展と「総連愛国林」の造成に貢献する活動を中断することなく推進し、朝鮮で洪水が発生したときは募金運動を大衆的に展開し、被災した祖国の人民たちを肉親の情で支援した。

 総連がかつてない危機的な状況の中でも愛族愛国運動を力強く繰り広げて成し遂げたこれらすべての成果は、金正日総書記の賢明な指導と教えの正当性と生活力、慈しみの高貴な結実である。

 同時に、総連がたび重なる困難に打ち勝ち、勝利の信念を胸に前進してきた軌跡には、新しい世代と商工人をはじめとする同胞と活動家たちの愛族愛国の高尚な気持ちと一致団結の力が刻まれている。

 私は祖国と民族のために、同胞と後代のために、総連と在日朝鮮人運動の強化発展のために固い信念と自己犠牲的な献身の努力を惜しまなかったすべての愛国的同胞と活動家たちに本大会の名で熱い謝意を表する。

 総連の長い歴史の中でも特別に意義深い21期期間には貴重な同志たちと同胞愛国人士がこの世を去った。

 私は高潔な愛族愛国の思いと多くの功績を残してわれわれのもとを去った先覚者たちに、代議員のみなさんと共に深い敬意を表する。

U 在日朝鮮人運動の新たな全盛期のために

 代議員のみなさん!

 総連第22回全体大会は、金日成主席と金正日総書記の卓越した指導により総連が半世紀を越える長い期間に積み上げた主体的在日朝鮮人運動の誇らしい伝統と業績を代を継いで継承し、新たな世紀の愛族愛国運動へと力強く飛躍する歴史的な分水嶺になる。

 22期の期間にわれわれは、主席の生誕100周年を民族最大の慶事として迎え、総書記が導くチュチェ偉業は歴史の新たなページを開くことになる。

 チュチェ偉業の新たなページは、総書記の賢明な指導により主席の生涯の念願が輝かしく実現され、朝鮮が国力が強くすべてが盛んになり、人民たちが世にうらやむことなく幸福に暮らす社会主義強盛大国の大門に入る祖国繁栄の新時代として刻まれることになる。

 チュチェ偉業の新たなページはまた、20世紀が残した歴史的課題である朝米、朝・日間の関係を清算し、祖国統一偉業の遂行で新たな局面を迎えることで、朝鮮の尊厳と威容が最高の境地に昇る時代でもある。

 総書記の不眠不休の指導により、祖国の人民は現在、新たな千里馬速度である「煕川速度」で革命的大高揚ののろしを燃やしながら、社会主義建設のすべての戦線で連日、驚異的な奇跡を起こしている。

 祖国は、チュチェ鉄生産体系の確立と工業のCNC化、繊維と肥料生産の主体化によって外勢のあらゆる干渉にもゆるがない自立的民族経済をしっかりと築いたことで、強盛大国を目指す総進軍が一段階高い飛躍の上昇軌道に乗った。

 先端大化学工業基地として生まれ変わった2.8ビナロン連合企業所でビナロン綿が滝のように生産されるようになったのをはじめ、軽工業の急速な発展で生活必需品の生産が大幅に伸び、南興青年化学連合企業所では無煙炭ガス化による肥料生産工程が完成し、農業生産で画期的な転換が起きたことで、人民の理想社会が目前の現実として開かれている。

 金正日総書記が中華人民共和国の胡錦濤主席の招請で中国を非公式訪問したニュースは、われわれを喜ばせるとともに、国際社会に大きな反響を引き起こしている。

 総書記の今回の訪中は朝中親善の年代記に輝かしいページを刻んだ歴史的出来事として、社会主義建設と祖国統一のための朝中両国の人民たちの聖なるたたかいを力強く推し進め、朝鮮半島をはじめとする東北アジアと世界の平和と安定を実現して自主性を志向する進歩的人民の団結と協調を強化し、人類の反帝自主偉業を前進させるうえで重大な意義を持っている。

 わが祖国は遠くない将来、5千年の民族史上かつてなかった隆盛繁栄の新時代、国の尊厳と国力を轟かせるチュチェ偉業遂行の新たな発展段階に入ることになるだろう。

 祖国の権威は在日同胞の栄誉、尊厳であり、祖国の繁栄は在日同胞の幸福と後代の希望に満ち溢れた未来である。

 民族史の新時代が開かれれば、祖国解放と総連結成以来の在日朝鮮人運動の歴史的課題が解決し、在日同胞がなめてきた不幸と苦痛の禍根が除かれる運命転換の局面が開かれるだろう。

 とくに、朝・日関係の正常化は日本で暮らす同胞たちの処遇改善の面で根本的な意義を持つ問題である。

 朝米両国が敵対関係から平和と協調関係へと転換し、朝・日関係も平壌宣言に基づき国交正常化へと進めば、在日朝鮮人の地位と生活では新たな境地が開かれるだろう。

 このような激動する出来事を前に、総連は結成以来の歴史的課題の実現を前面に掲げ、在日同胞の尊厳と地位を高め、後代の未来を保証するためのたたかいを力強く展開することで、在日朝鮮人運動の新たな全盛期を積極的に切り開いていくだろう。

 本大会は、在日朝鮮人運動の歴史的課題を実現する展望をしっかりと見据え、金正日総書記の教えをさらに徹底的に貫徹し総連と在日朝鮮人運動の新たな全盛期を開くことを総連22期事業の総方向として打ち立てる。

 総連はこの総方向に沿って、21期事業を通じて築いた組織思想的土台と大衆的土台をより強固にし、愛族愛国運動全般を正常化、活性化の軌道上で上昇させるだろう。

 また、同胞民族圏を固守拡大するための「トンポアイネット拡大21」を戦略的な基本運動としてより力強く展開し、過去清算と朝・日国交正常化の早期実現に総力を傾け、在日同胞の生活で新たな局面を開くための「在日朝鮮人の地位獲得運動」を汎同胞的な大衆運動として行うだろう。

1 総連と在日朝鮮人運動の新たな全盛期を開くことについて

 20世紀を席巻した世界政治の激浪と同胞社会に立ちはだかる難局に打ち勝ち、チュチェの軌道に沿ってまい進してきた総連はこんにち、民族史の新時代の到来と共に新たな全盛期を開く歴史的段階に入った。

 愛国1世たちが主席のもとで主体的在日朝鮮人運動の道を切り開いてきたように、われわれは総書記の指導に沿って新たな世紀の海外同胞運動の手本を創造していく。

 @総連と在日朝鮮人運動の新たな全盛期について

 総連と在日朝鮮人運動の新たな全盛期は、先代の愛族愛国の精神と業績を受け継ぎ、新たな時代のニーズに沿って総連を同胞の志向と念願を実現していく真の民族団体、同胞組織としてさらに強化し、その周りにより多くの同胞を団結させ、新しい世代が主役となり愛族愛国運動全般を活性化させるときに開かれる。

 強盛大国建設の目的が人民の幸福を実現することにあるように、総連が在日朝鮮人運動の新たな全盛期を開くのも、その目的は同胞の幸福と後代の輝かしい未来を保障することにある。

 在日同胞の真の幸福は、海外同胞問題の本質と切り離して考えることはできない。

 海外同胞問題は民族問題の一環であり、海外同胞は主体性と民族性を守ってこそ尊厳を持って自らの運命を自主的に開拓できる。

 在日同胞は、総連と民団、あるいはどちらにも属さない同胞も、日本国籍を有する同胞や国際結婚をした同胞も血筋が同じであり、社会歴史的境遇の共通性を持ったはらからである。

 20世紀に受けた受難の歴史に終止符を打ち、民族の隆盛繁栄期を迎える新たな時代を目前に控えたこんにち、すべての在日同胞は国籍と団体の所属の違いを乗り越え、5千年の間に紡いできた血筋と言語、文化と風習を守り、同胞社会が民族愛と同胞愛をもとに互いに助け合い盛んになってこそ、同胞は真の幸福を享有することができ、後代は希望と夢にあふれた未来を開拓することができる。

 在日朝鮮人運動の新たな全盛期は、幅広い同胞たちが民族的自尊心を胸に希望と喜びに満ち溢れ、やりがいがあり躍動感のある在日同胞社会の新たな姿を見せてくれるだろう。

 総連はこんにちまで、民族教育と文化事業、生活奉仕福祉と権利擁護活動で蓄積した豊富な経験と成果をすべて動員して新たな要求に合わせ飛躍的に前進させて、すでに新たな世紀の在日同胞社会の建設ビジョンとして打ち立てた、同胞たちが望む民族性と同胞愛で結ばれた睦まじい同胞社会、経済的に安定して民族文化情緒があふれる豊かな同胞社会、日本と国際社会で確固たる地位を築き、祖国と民族のために価値ある貢献をする同胞社会を建設していく。

 A新たな全盛期を迎えるための主な事業分野で突破口を開くことについて

 在日朝鮮人運動の新たな全盛期を開くためには、愛族愛国の伝統と業績をしっかりと受け継ぎ、総連の全般的事業を新たな世紀の要求に沿って革新していかなければならない。

 愛族愛国運動の継承と革新での中心的問題であり、新たな全盛期を開くためのたたかいですべての組織が力を集中させなければならない主な分野は、民族教育と新しい世代、同胞商工人との事業である。

 (1)民族教育を固守し新たに転換させることについて

 民族教育は、総連の組織建設と愛族愛国運動の出発点であり、在日朝鮮人運動の生命線である。

 われわれは、在日朝鮮人運動の新たな全盛期を開拓するために、民族教育から突破口を開いていく。

 世界にあまたある海外同胞団体のうち、幼稚園と初級学校から大学に至る整然とした教育体系を持ち、民主主義的民族教育を実施しているのは唯一、総連だけである。総連は、民族教育を受けた10万人を超える卒業生たちで半世紀以上の間、民族的愛国運動を継承し、在日同胞民族圏を形成して同胞経済圏を構築してきた。

 総連は、民族教育での難局を打開し、明るい展望を見据えながら民族教育事業の新たな発展段階を開いていく。

 われわれは、新たな全盛期にふさわしい民族教育の発展のために、生徒受け入れ活動に全組織的な力を注ぎ、朝鮮学校の生徒数の減少に必ず終止符を打ち、逆転させるだろう。

 総連の各組織は「民族教育対策委員会」の機能と役割を高め、民族教育の優位性に関する宣伝を大々的に行い、朝鮮学校卒業生との日常的な連携を結び、子どもたちを残らず朝鮮学校に受け入れるだろう。

 また、対象を民団とどの組織にも属さない同胞、日本国籍の同胞たちにまで広げ、各界各層の幅広い同胞との活動を積極的に行い、とくに全組織と熱誠同胞を動員して日本学校に通う子どもたちを朝鮮学校により多く編入させる活動も本格的に行う。

 われわれは初級学校に幼稚班を併設するとともに、女性同盟が主管してすでに活性化している「オンマとオリニサークル」を全支部で運営し「幼児教室」を積極的に運営することで、この活動が新しい世代の同胞たちの子育てを支援するだけでなく幼稚班の園児拡大につながるようにする。

 総連支部で準正規教育体系である土曜児童教室を運営し、「民族学級」の生徒数を伸ばすことで正規教育網と準正規教育網に初級学校適齢期の在日同胞子女の50%以上を網羅する。

 総連は民族教育の主体的、民族的性格を守るとともに教育の質を引き続き高め、日本の実情と変化した環境に合わせてその内容と方法を改善していく。

 民族科目の教育を基本に、生徒たちを祖国愛、民族愛を持った立派な朝鮮人に育て、実力の向上および資格の取得に力を入れ、生徒たちが朝鮮語はもちろん日本語と英語も流暢に使いこなし、日本と国際社会で能力を発揮できる人材になるよう育成していく。

 そのために、祖国の大学や専門学校の通信教育、朝鮮大学校を経て祖国の大学院に留学する制度を実施し、中高級部課程で海外語学研修を行うなど、新たな措置を積極的にとっていく。

 各学校の活動家たちは、教員の資質が教育の質であり生徒たちの実力だとする総書記の教えを深く刻み、教育学的資質を高めるための活動で決定的な転換を成し遂げ、受け持った生徒への温かい愛情をもって彼らを有能な人材に育てるために全身全霊を捧げなければならない。

 各学校では、課程別、学年別教授案と直観物をはじめとする多くの教授参考資料をデジタル化してまとめた教育情報共有システムである「Eミレネット」を積極的に活用し、教員の教授教養力を大きく高める。

 朝鮮大学校は、愛族愛国人材を育成する民主主義的民族教育の最高学府であり、朝鮮の権威ある海外同胞大学である。

 朝鮮大学校では教授教養活動の質を決定的に高め、学生たちをチュチェの世界観をしっかりと持った民族的素養が豊かで先進科学知識を有する愛族愛国運動の継承者、在日朝鮮人運動の新たな全盛期に、同胞社会の発展に真に貢献する力強い活動家に育てていく。

 総連は、全組織と幅広い同胞を学校を愛する運動に力強く立ち上がらせる。

 「学校法人朝鮮学園」理事会と各学校の教育会は、その役割を大きく高めることで学校の運営を責任を持って保障する。

 各学校の教育会理事会に青商会役員と新しい世代の熱誠学父母を積極的に受け入れ、各界各層の幅広い同胞たちが「学校サラン一口運動」を基本とする民族教育支援活動に参加するようにする。

 (2)新しい世代を新たな全盛期を迎える同胞社会と愛族愛国運動の主役とすることについて

 総書記は早くから在日朝鮮人運動の世代交代問題について深く洞察し、多くの機会に総連の後進活動家の養成と新しい世代の大衆を網羅する問題に関して指摘してきた。それに沿って総連は新しい世代との活動に大きな力を傾注し、在日朝鮮人運動の代を1世から2世へとつないできた。

 こんにち、新たな全盛期を開拓するうえで新しい世代の問題は、1世のもとで育った2世とは民族的素養や成長の社会的背景が確実に異なる3世、4世への継承問題である。

 新しい世代の問題でもっとも切迫した課題は、朝青と青商会、留学同の活動家を決定的に拡大することだ。

 われわれは3世の活動家数の拡大を愛族愛国運動継承の最優先課題として、あらゆる手段を講じて近い将来に朝青活動家数を倍増させ、県青商会には専門の専従活動家を優先的に配置する。

 また、日本の大学に通う同胞学生をより多く団結させ、彼らが同胞社会のさまざまな分野で活躍できるよう留学同の活動家数も増やしていく。

 総連中央は、新しい世代の団体の活動家たちの政治思想的水準と実務能力を決定的に高めるための事業を直接責任を持って計画化し、強く展開していく。

 朝青と青商会、留学同組織は活動方法を転換し、新しい世代の青年学生たちとの活動範囲を大胆に拡大することで、彼らを幅広く団結させなければならない。

 そのために、朝青東北地方委員会の経験を生かし、北陸や四国、九州で朝青地方委員会を立ち上げ、その他の地方でも力量と同胞青年たちの地域別分布に沿って朝青支部と班を運営し、広範な同胞青年たちに朝青組織の影響が及ぶようにしていく。

 青商会は、すべての県と地域に組織を整え、30代の同胞青年たちとの連携をさらに拡大し、彼らを地域同胞社会の主役としていく。

 新しい世代の団体は、対象となる青年学生の年齢に合わせて、同胞青年再発掘運動と文芸スポーツ運動などを多彩で斬新に行い、青年大衆運動を通じて会員数を拡大していく。

 朝青と青商会、留学同は宣伝団体としての使命に沿って同胞青年たちに対する宣伝広報体系を整え、民族愛と祖国宣伝を魅力ある形式と最新宣伝手段を活用して効果的に行っていく。

 とくに新しい世代の祖国訪問を積極的に行い、彼らが祖国の地で真の祖国観を養うようにしていく。

 朝青と青商会、留学同は緊密に協力し、朝青と留学同を卒業した同胞青年たちが青商会をはじめとするさまざまな組織に入り、愛族愛国運動を継続できるようにしていく。

 総連は法律と経済経営、科学技術と文芸スポーツ、医療福祉をはじめ愛族愛国運動と同胞社会のさまざまな分野で新しい世代の専門家養成事業に力を注ぎ、有資格者数を拡大し彼らの役割を高めるとともに活躍の舞台を広げていく。

 新しい世代の女性活動家たちを系統的に育成、拡大することは、愛族愛国運動の代をつないでいくうえで重要課題のひとつだ。

 女性同盟は、新しい世代の女性活動家をしっかりと育て、若い女性を組織の周りに幅広くまとめることで在日朝鮮女性運動の代をしっかりとつないでいく。

 総連は全組織をあげて新しい世代の活動家を大切にするとともに主役とし、彼らの活動と生活条件を優先的に保障する。

 総連の各組織と団体、事業体はそれぞれ後進育成を優先的に進め、すべての事業を新しい世代を中心に転換していく。

 (3)商工人との事業を革新し、彼らの愛族愛国心を積極的に呼び起こすことについて

 主席と総書記が高く引き立ててくれたように、在日同胞商工人たちは民族性と祖国愛が強い愛国的な商工人であり、彼らは在日朝鮮人運動の草創期からこんにちまで総連と同胞社会の発展のために重要な役割を果たしてきた。

 われわれは同胞商工人たちが祖国と民族、同胞社会の発展に物心両面から貢献し、新たな全盛期を開いていくうえで活躍できるようにしていく。

 総書記は、世界の経済動向と日本の経済状況に対する科学的な分析と深い洞察力で、在日同胞商工人たちが企業経営で活路を見出す方向を明確に示してくれた。

 商工会は、同胞商工人を取り巻くこんにちの経済情勢に合わせて、同胞企業の経理と財務管理、人材育成、売り上げ拡大と新たな市場への進出をはじめとする総合的な経営支援事業を展開していく。

 商工会は朝鮮大学校や人権協会と協力して、税理士、行政書士、中小企業診断士をはじめとする有資格者を計画的に養成していく。

 また有資格者や各経済専門家との連携を強化し、経営支援の領域を常に広げより専門的で実利のある経営支援システムを構築していく。

 商工会は経済団体としての面目をさらに整え、同胞商工人の経営戦略と戦術を深く研究し、相互扶助の同胞企業ネットワークを形成して業種別協議会の運営をはじめとする経営支援活動を積極的に行っていく。

 アジアが21世紀の世界経済の中心になっていく世界経済のすう勢の中、海外進出は在日同胞商工人の企業活動においても現実的な問題となっている。

 商工連合会は同胞商工人の海外進出に便宜を図る市場分析と情報収集および提供を一元化するために組織的な対策を立て、現在海外に進出している商工人の意見交換や海外市場に対する総合的な研究、分析に基づき、商工人たちの海外進出を支援する事業を具体的に推進していく。

 総連は、祖国との生産、技術合作事業を積極的に推し進め、祖国の強盛大国建設に特色ある貢献をすると共に、祖国を媒介にした海外への企業進出も研究していく。

 同胞経済圏の潜在力を引き出すためには、商工人たちの愛族愛国の精神に沿ってさらに固く団結し、相互扶助の伝統的美風を発揮しなければならない。

 総連の各組織と商工会は、宣伝広報体系を再整備して商工人たちの実情に合った宣伝広報活動と実利を図る情報提供を行っていく。

 総連の各組織と経済団体は、新しい世代の商工人たちが先代の愛族愛国の精神、総連組織と同胞社会の発展に貢献してきた伝統を受け継いでいくよう力を注いでいく。

 商工会と青商会は、緊密に連携、協力して経営支援活動と宣伝広報活動を新しい世代の商工人たちの特性に合わせて行い、青商会出身の熱誠商工人を商工連合会と県、地域商工会の副理事長をはじめとする常任理事として受け入れ、彼らを主役とすることで商工会事業を活性化させていく。

 商工人をはじめとする同胞たちは、同胞信用組合の預金拡大運動に呼応して民族金融機関の発展に積極的に貢献し、金剛保険は、活動家の専門的資質をさらに高め、総連各機関との協力のもと、同胞の中に深く入って奉仕することで同胞たちの保険権益を守っていく。

2 同胞の幸福と後代の未来のための活動を決定的に強化することについて

 総連は同胞民族圏を固守、拡大する「トンポアイネット拡大21」と在日同胞たちの総合的な権利獲得のための「在日朝鮮人の地位獲得運動」を同胞大衆運動の大きな柱とし、幅広い同胞たちを網羅していく。

 @「トンポアイネット拡大21」をさらに本格化、活性化することについて

 (1)「トンポアイネット拡大21」を同じ血筋を引く在日同胞たちを幅広く対象にする汎同胞運動として展開する。

 「トンポアイネット拡大21」推進委員会を汎同胞運動の推進母体としてふさわしくなるよう構成を改編して、推進委員会の会長は地域に暮らす信望の高い熱誠同胞が受け持つようにする。

 そして、推進委員会に専従活動家と非専従活動家、影響力のある各界各層の同胞や有資格者たちをさらにたくさん網羅し、各部会と小委員会を設置することでそれぞれに所属する熱誠同胞たちが日常的に協議し、活動するようにする。

 「トンポアイネット拡大21」を30、40、50代の同胞に集中させ、朝鮮大学校と朝鮮高級学校をはじめとする民族教育を受けた同胞たちをすべて探し出し、「トンポアイネット拡大21」の主役として活躍させる。

 朝鮮学校の同窓会事業の重要性に鑑み、今後、朝鮮高級学校ごとに連合同窓会を設け、中央的な「朝鮮学校同窓会連絡会」を置いて同窓会事業を新たな段階に引き上げる。

 「トンポアイネット拡大21」の幅を民団やどの団体にも属さない同胞、日本国籍の同胞や国際結婚をした同胞たちにまで拡大し、すべての同胞を訪ねて彼らの民族的良心に真心で訴えていく。

 民族繁栄の新時代を目前に控えた状況に即して、総連は居住国や国籍を問わず同じ血筋を引くはらからが民族性をキーワードに集まる「ハンギョレ国際シンポジウム」(仮称)のような会議も開催する。

 (2)総連は新たな全盛期の要求に沿って民族文化事業を革新していく。

 各界各層の同胞たちに向けて、民族性を啓蒙する運動を活発に行っていく。

 新しい世代をはじめとする幅広い同胞たちに誇り高きわが民族の歴史と文化を伝えるさまざまな教室を開設、運営し、民族自主意識をしっかりと受け継ぐようにしていく。

 また、同胞たちが朝鮮の歌とチャンダン、踊りを愛し楽しめるよう誰もが歌える歌と一緒に踊れるフォークダンスを創作し、広く普及してのど自慢や舞踊コンテストなども行う。

 総連は朝鮮高級学校が所在する本部に「民族文化センター」を立ち上げ、文芸スポーツ活動と各種文化講座を指導、支援する総合的な拠点としての役割を果たすようにする。

 また本部に文芸同支部を設け、各界各層の作家、アーティストと専門家たちに呼びかけて民族文化運動を汎同胞的に拡大していく。

 金剛山歌劇団は基本公演とともにさまざまな公演を企画して公演回数を増やし、地方歌舞団はメンバーを増やして地域同胞社会で民族的な雰囲気を盛りたてるよう機動芸術宣伝活動をさらに活発に行っていく。

 総連本部と支部、団体はスポーツサークルを拡大して新しい世代をはじめとする各界各層の幅広い同胞を網羅していく。

 体育連合会と種目別体育競技協会は、各種スポーツ大会と行事を盛んに行っていく。

 現在行われているサッカーとラグビー、バスケットボールをはじめとする中高級部生徒たちの大会に加えて年齢別生徒駅伝を定例化するなど、才能ある生徒たちが幼い頃から競技に参加することで優秀な選手たちを輩出していく。

 各学校ではスポーツ活動を強化して人材を系統的に養成し、今回のサッカー・W杯南アフリカ大会に朝鮮代表として参加することになった在日同胞選手たちのように、国際舞台に多く進出し、祖国の栄誉と総連の誇りを大きく示していく。

 われわれは、同胞たちが家庭で美しい朝鮮語を使って民族の良俗を生かし、民俗料理を楽しむなど、民族生活文化を奨励することで同胞社会で民族性を守っていくようにする。

 同胞民族圏を守っていくうえで、民族結婚成就のための活動を力強く推し進めることがとても重要だ。

 総連本部は、支部と団体が民族結婚成就のための情報交換を日常的に行うことで、この事業を機関化、大衆化していく。

 結婚相談中央センターは、都道府県の結婚相談所への専門的な支援事業を改善強化し、民族結婚成就率を高め、地域性に合わせて都道府県結婚相談所をブロック化していく。

 民族結婚成就率をはじめ、同胞社会と家庭内で民族性を守るためには女性同盟が果たすべき役割が大きい。

 女性同盟は、これまでと同じようにこれからも生徒、園児を受け入れる事業と学校を愛する運動、民族文化活動と子育て支援活動をはじめ、民族の魂を守り受け継いでいく活動でより大きな役割を果たしていく。

 A在日朝鮮人の地位向上のための権利獲得運動を全同胞的に展開することについて

 総連は在日同胞の権利擁護団体であり、在日朝鮮人運動の全過程は同胞たちの正当かつ合法的地位と権利を獲得し、守ってきた誇らしい道のりだった。

 (1)総連は在日朝鮮人運動の歴史的課題を実現するために、祖国解放以来こんにちまで在日同胞の生活に筆舌に尽くしがたい苦痛を与えてきた障壁を突き崩し、同胞の尊厳と地位を決定的に高めるたたかいを果敢に行っていく。

 日帝植民地時代に強制「徴兵」や「徴用」などにより、日本に連れてこられた在日同胞1世とその子孫たちの法的地位を保障するだけでなく、彼らに加えられているすべての差別をなくし権益保障のための積極的な措置を講じることは、日本政府本来の法的、道義的義務である。

 総連は、平壌宣言に基づいた在日朝鮮人の地位を獲得するために朝鮮の公民権を守り、教育権と企業権、生活上の諸権利をはじめとする同胞たちの死活的な利益と直接結びついた全般的な権利獲得を総合的に提起する「在日朝鮮人の地位獲得運動」を広範な同胞を網羅した汎同胞的運動として展開する。

 総連は、日本当局が平壌宣言に沿って過去の清算と国交正常化の決断を下すよう、対外活動を組織を挙げて展開し、日本の報道機関が朝・日国交正常化の早期実現の世論を盛り上げるよう特別に力を注いでいく。

 (2)総連は、愛国的先代がたたかいで獲得した同胞たちの民族的権利を守り抜き、当然行使すべき新たな権利を獲得するために積極的に活動する。

 何よりも「万景峰92」号の入港禁止措置を撤回させるたたかいを全組織的、大衆的運動として力強く推進し、国連などの国際機関で日本当局の不当な反朝鮮制裁措置による在日同胞への人権侵害の真相を暴露し、国際的な糾弾の声が高まり、在日同胞への支持運動が拡大するようにする。

 また、朝鮮高級学校を「高校無償化」から除外しようとしている日本当局の方針を、時代錯誤の新たな差別策動として断固反対、批判し「無償化」がそのまま適用されるよう同胞挙げての運動を展開し、朝鮮学校に対する教育補助金の増額と税制上の優遇の適用対象からも除外している差別の是正を求め引き続きたたかっていく。

 また、総連施設への固定資産税減免を再度適用させるための運動と無年金状態にある同胞高齢者、障がい者に対する特別給付金が支給されるよう運動を展開する。

 B同胞に対するサービス、福祉活動を新たな段階に引き上げることについて

 総連のサービス福祉活動を新たな段階に引き上げるということは、総連が同胞福祉専門家、福祉事業に従事する同胞たちと協力し、同胞が暮らすいたる所で民族性と同胞愛に基づいた相互扶助のサービス網を整え、同胞生活に実質的な支援をするということである。

 (1)同胞が暮らすすべての所に総連のサービス、福祉網を整える。

 総連の各組織は、「同胞生活綜合センター」の常設窓口としての役割を高め、幅広い同胞たちの生活上の悩みを誠心誠意解決する。

 そのために、地域の実情に合わせて相談区域を定め専門家とサービス力量を集中した拠点センターを立ち上げ運営していく。

 総連は、高齢者福祉活動を医療、保健、福祉が融合した総合的な活動として発展させていく。

 総連は、支部およびブロック別に介護予防と「地域密着、小規模、多機能」の介護通所施設と同胞高齢者のためのミニデイを拡大し活性化させていく。また、地域同胞社会の実情に合わせて総連が運営する同胞高齢者の入所施設を東日本と西日本に設立する。同時に、組織的、同胞的な関心の中、同胞障がい者とその家族たちの生活を同胞愛をもって温かく支援し、彼らの民族的つながりと協力を強化できるよう力を傾注する。

 総連は、朝鮮大学校福祉班をはじめとするさまざまな単位と手段を活用して新しい世代を中心に福祉専門家と活動力量を大きく拡大していく。

 本部では新しい世代の団体を積極的に押したて、「同胞生活応援隊」といった同胞ボランティア活動を行い、地域で暮らす同胞たちを積極的に支援する。

 総連は、本大会を機に「在日同胞福祉事業協会」を総連の傘下団体として新たに発足させ、同胞のための各種福祉事業を活性化していく。

 (2)総連は、雇用不安状態に置かれている同胞を支援するための事業に大きな力を注ぐ。

 新しい世代をはじめとする同胞の就業状況はとても深刻であり、総連の同胞就職支援事業はいつになく喫緊の問題として提起されている。

 総連は、同胞から提起される就職相談を随時受け付け、有益な情報を提供するために昨年、関東と近畿地方で運営を始めた「同胞就職相談ホットライン」の実効性を高め、その解決件数を大きく高めていく。

 また、商工会をはじめとする各組織が求人情報を収集し、「同胞就職相談ホットライン」を東北と東海、中四国、九州の各ブロックに設立する。

 支部をはじめとする総連の各組織の活動家たちは、就職支援事業の重要性を肝に銘じ、相互扶助の精神で同胞の就職問題解決のために積極的に努力していく。

3 総連組織を新たな全盛期の要求に沿って改編することについて

 金正日総書記は次のように述べた。

 「在日朝鮮人運動の前途は、醸成された情勢下で総連をいかに強化するかにかかっており、総連を力強い海外同胞組織としてさらにしっかりと整えることに在日朝鮮人運動を新たな高い段階に発展させることができる担保があります」

 総連を組織的に強化して活動力を決定的に高めることは、在日朝鮮人運動の新たな全盛期を開いていくうえで優先的な課題である。

 @新たな全盛期を開き、愛族愛国運動を正常化、活性化の軌道に乗せる高い要求に沿って、総連組織を整えることについて

 (1)総連は今大会を機に総連中央と本部、中央団体を合理化し、愛族愛国運動の総合拠点であり執行単位である支部の活動が正常化、活性化の軌道に乗るよう支部の力量を補強する。

 総連は同胞が暮らすすべての所に総連支部を整え、専従活動家と共に非専従活動家を常任委員会の主要な力量としてとらえ、彼らの主導的な活動で支部常任委員会が地域の指導的機関としての役割を責任的に果たすようにする。

 商工会と朝青、女性同盟、青商会も県と地域での基盤組織の強化に力を注ぐことで階層別同胞との活動をそれぞれの特徴に合わせてより活発に展開する。

 また、地域同胞社会で信望のある熱誠同胞を分会長とし、分会委員会をしっかりと築いて分会活動を活性化していく。そして支部と分会、団体の基盤組織を、団結して躍動する魅力ある愛族愛国事業の拠点として築いていく。

 (2)総連と在日朝鮮人運動の新たな全盛期の要求に沿って総連活動家たちの思想精神力と実力を決定的に高め、活動方法を大きく転換することで活動家たちが同胞奉仕者として献身するようにする。

 専従活動家たちの学習班運営を質的に強化し、活動家がチュチェの思想体系をしっかりと打ちたて、政治思想的水準と組織的手腕を高め、組織生活を実りあるものとすることで、組織内の思想的、同志的団結を徹底的に実現していく。

 また、中小県本部とすべての支部、団体では非専従活動家の学習班を体系的に運営し、非専従活動家の事業水準を高めていく。

 総連は、活動家たちの実力を高めるために職級と世代、団体別に学習体系を内実のあるものとして運営し、すべての活動家たちが実力を育てるための運動を力強く展開していく。

 総連の活動家は、従来型の活動方法や仕事ぶりを根本的に転換し、同胞の中に深く入り、同胞の声に耳を傾けて彼らの悩む問題を共に解決していく忠僕として働いていく。

 総連活動に一生を捧げてきた老世代の活動家たちは、長い経験と豊富な潜在力を持つ貴重な力量である。

 総連の各組織は顧問たちを敬い、専従活動経験者をはじめとする老世代の活動家たちが基盤組織の強化や同胞との活動、対外活動や財政事業などさまざまな分野で活動し愛国の志を花咲かせるようにしていく。

 A宣伝広報団体としての総連の役割を決定的に高めることについて

 総連は、在日朝鮮人運動の新たな全盛期を開くために宣伝広報活動において革新を起こし、新しい世代をはじめとする同胞たちの中で一大政治宣伝活動を展開する。

 (1)総連は、政治宣伝活動をこんにちの激動する現実と結びつけて行う。

 総書記の不眠不休の指導のもと、強盛大国へと変ぼうしていく祖国の輝かしい姿と朝鮮を取り巻く情勢のすう勢に対する宣伝広報活動を大々的に行い、同胞たちに総書記を戴く民族的矜持と祖国の将来に対する信念を与える。

 また、同胞の幸福と後代の未来のための新たな全盛期創造に奔走する総連の愛族愛国運動について広く伝え、すべての同胞たちが在日朝鮮人運動の明るい将来を開いていく活動に立ち上がるようにしていく。

 (2)本部と支部、団体は同胞宣伝広報体系をさらに整え実りあるよう運営する。

 大衆講演網を調え、幅広い同胞たちに対する講演を系統的に行い、活動家と非専従活動家たちで5戸担当宣伝員体系を幅広く構築し、在日同胞の過半数の世帯に地域情報誌などの総連の各種宣伝物が届くようにする。

 朝鮮新報社の活動家と記者、編集員たちは朝鮮新報の編集で、主体的立場を堅持しながら新しい世代をはじめとする同胞たちの志向とニーズに沿って記事、編集物の内容を大胆かつ斬新に改善し、同胞の愛情と支持を得るようにする。

 総連本部と支部、団体は朝鮮新報の正常な普及集金規律を確立し、読者数を大きく拡大するための集中月間事業を定期的に行うことで、より多くの同胞に朝鮮新報を普及していく。

 また、雑誌「イオ」をはじめとする出版物の編集改善と読者数の拡大にも力を入れ、総連の言論出版事業で新たな前進を成し遂げる。

 (3)情報通信手段の急激な発展と新しい世代の同胞の志向に合わせ、総連の宣伝手段を最新化する。

 総連はすでに運営しているインターネットホームページとEメール連絡網、携帯メール網などの情報通信手段を通じた宣伝広報網をさらに磨いて拡大し、インターネットテレビ放映をはじめとする新たな宣伝広報網を構築する事業も研究、導入する。

 (4)祖国訪問事業を通じた宣伝広報活動により注目する。

 強盛大国の荘厳な現実が開かれているこんにち、祖国訪問事業は活動家と新しい世代の同胞たちに対する宣伝広報活動で大きな生活力を表している。

 総連の各組織は祖国訪問事業を計画的に行い、新しい世代をはじめとする広範な同胞たちが日々変ぼうを遂げている祖国の現実を通じてチュチェの祖国観を打ちたて、信念に満ち溢れて愛族愛国運動を展開するようにする。

 B愛族愛国事業の自立的財政土台を構築することについて

 在日朝鮮人運動の新たな全盛期を開いていくうえで、総連の各組織が財政事業を抜本的に改善強化することが特別に重要で緊要な要求になっている。

 総連の各組織と団体は、それぞれの実情に沿って財政事業協議会を発足させ、展望と計画、対策を立てて集団的な智恵と力で財政の自立的土台を構築していく。

 財政事業では、規約の要求に沿って会費と分担金制度を正常化し、賛助金を集める事業を世代交代に合わせて幅を広げ、細かく分担して日常的な事業として行っていく。

 各組織と団体の財政事業協議会では組織の資産を責任を持って管理、運営し、利益を上げるための対策を立てて実績を積んでいく。

4 祖国と民族のための愛国課題をさらに積極的に遂行することについて

 @醸成された情勢の要求に合わせて対外活動を力強く推し進めることについて

 在日朝鮮人運動の新たな全盛期を開くためには、総連の活動に有利な国際環境を作ることが必須となる。

 総連は、総書記の偉大性に関する対外宣伝を主なものにしながら、朝鮮の対外政策を知らせる対外宣伝活動を力強く推し進める。

 また、政界と経済界、学界と社会界の支持者、同情者を拡大し、労組をはじめとする階層別社会団体を対象に朝・日友好親善と在日朝鮮人の権利拡大、朝鮮との交流のための対外活動を活発に行っていく。

 同時に、国連をはじめとする国際機関と世界各国の連帯団体との連携を深め、朝鮮と総連に対する国際的支持の世論を高めていく。

 われわれは同胞民族圏を拡大し、総連の愛族愛国活動に有利な環境を整えるための地域密着の対外活動を幅広く行うことで、総連の合法的地位と在日同胞たちの生活と権利を向上していく。

 総連の各組織と団体、学校では友好団体と協力して朝・日関係改善と友好親善の雰囲気を高めるさまざまな交流会と行事を積極的に行っていく。

 A「わが民族同士」の精神で祖国統一運動を力強く推進することについて

 民族の宿願である祖国の統一を早めることに貢献するのは、総連の重要な使命である。

 総連は、すべての民族が団結して祖国統一の新局面を開いていくためにより大きな組織的力量を注いでいく。

 インターネットをはじめとする宣伝手段を活用して、南朝鮮人民と海外同胞たちに総書記の人となりを広く伝え、北と南、海外同胞による共同シンポジウム、南朝鮮の学者たちとの学術会議などを開催し、総書記の統一構想とそれを具現した「わが民族同士」の精神に沿って祖国統一運動に合流していく。

 われわれは自主、民主、統一のためにたたかう南朝鮮の各界各層との連帯をより密にし、6.15共同宣言と10.4宣言を実践するための連合戦線を拡大強化することに積極的に貢献していく。

 総連は、6.15共同宣言実践海外側委員会での役割をさらに高め、海外同胞たちを李明博反動政権の親米事大、反北対決策動を破たんさせ、民族大団結で祖国統一を早める民族挙げてのたたかいに呼び起こしていく。

 総連は、民団中央の反民族的、反同胞的策動を徹底的に暴露、排撃し、民団中央がすべての在日同胞たちの統一念願と志向を反映して2006年に採択された「総連、民団5.17共同声明」の和解と団結の精神に立ち戻るよう強く促し、民族大団結の原則のもと地域レベルでの民団同胞や各界各層の同胞との団結事業を積極的に行っていく。

 われわれは日帝が朝鮮を「強制併合」してから100年となる今年8月を機に、日本の過去の清算と在日同胞に対する差別と弾圧の是正を求める汎民族的な運動を北と南、海外の同胞たちと外国の支持者たちをも巻き込んで行い、民族自主の機運をいっそう高めていく。

 B祖国の強盛大国建設に特色ある貢献をすることについて

 祖国の繁栄の中に総連の尊厳もあり、在日同胞の幸福と輝かしい未来もある。

 ましてや総連の22期事業期間は、強盛大国の大門を開く民族史的勝利を迎えるとりわけ重要な歴史的時期である。

 総連は、主席の遺志を継いで祖国の繁栄と人民の幸福のために心血を注いでいる総書記の愛国献身の歩みに心臓の鼓動を合わせ、強盛大国建設偉業の実現に物心両面からの愛国至誠をすべて捧げていく。

 われわれは、同胞商工人と科学者、熱誠同胞たちの祖国愛をすべて発揚させ、人民生活向上の主戦線である軽工業と農業発展で特色ある支援活動を創造力をもって行っていく。

 代議員のみなさん!

 総連第22回全体大会は、総連が新たな全盛期を開き、その勢いで愛族愛国運動をチュチェ偉業と共により高い段階に押し上げるうえで重要な意義を持つ在日朝鮮人運動の歴史的里程標である。

 本大会が提起した方針は、2012年に在日朝鮮人運動の新たな全盛期を開くための当面の課題である同時に、総連が愛族愛国運動の新たな段階を展望して示した中長期的な事業方向である。

 すべての総連活動家たちは、現実発展の要求に沿って思想観点と活動気風を一新し、新たな全盛期を開くためのぼう大な課題を不退転の決意と強い実践力でこなすことにより、チュチェ年号100年代に向けて信念も高らかにひた走っていくだろう。

 第22回全体大会代議員たちは祖国の大きな信頼と期待の中、在日同胞社会の明日と同胞の幸福を受け持つ総連の新たな全盛期の創造者であり、新しい世紀の在日朝鮮人運動の輝かしい開拓者である。

 われわれは半世紀を越える在日朝鮮人運動を通じて誇示された総連の一致団結の旗印をさらに高く掲げ、われわれの前進を妨げるあらゆる困難に打ち勝っていくだろう。

 私は代議員のみなさんが、金正日総書記がいれば必ず勝利するという信念と「為せば成る」という強い精神力で、2012年に必ず総連と在日朝鮮人運動の新たな全盛期を開くために、愛族愛国の使命感と責任感を高く発揮することを訴えながら、報告を終える。

[朝鮮新報 2010.5.28]