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長野青商会が討論会 ウリハッキョ、みんなで支えよう

多くの同胞たちが参加した

 長野県青商会が主催する「夢・未来・ウリハッキョを考える〜長野民族教育ディスカッション〜」が10月31日、長野朝鮮初中級学校で行われた。

 討論会は、長野のウリハッキョの学父母や就学前児童を持つ親たち、県内の同胞たちに現在のウリハッキョや民族教育に対する正しい知識と理解を深めてもらい、今後、同校の運営でも新たな突破口を開く目的で開かれた。

 夢について話す長野の生徒たちのオープニング映像から始まった討論会では、県青商会の趙悌仁会長、朝鮮大学校政治経済学部を卒業して公認会計士試験に合格した金誠智さん、同じく朝大政経学部卒で司法試験合格者の李栄愛さん、同校で教鞭を取る慎泰廣さん、県青商会の河舜昊直前会長が、@ウリハッキョの現在の教育内容、A卒業生たちの広がる進路、B希望の就職先についているウリハッキョ卒業生たち、C第3者から見たウリハッキョという4つのテーマで議論を進めた。

 また、北海道朝鮮初中高級学校の藤代隆介先生と映画「ウリハッキョ」の金明俊監督のインタビュー映像も流され、議論をより深いものにした。

 発言者たちは、資格試験や大学院受験での経験やウリハッキョでの寮生活、集団生活が力となり社会人としての基礎力が培われたことについて話した。また、藤代先生と金明俊監督は、ウリハッキョの教育水準は高く、自分のためだけではなく他人のことも一生懸命に助けることのできる精神を育てる場であると強調した。

 締めのあいさつをした趙悌仁会長は、長野同胞社会の軸であり、1、2世が残してくれた最高の財産であるハッキョを守るためには、今は何をしなければならないのかを考えなければならないと述べながら、4、5世の未来を輝かしいものにするかどうかは、青商会世代である3世の行動次第だと強調した。

 そして、青商会はこれからも継続してウリハッキョ、民族教育の発展のために問題提起を行っていくと語った。

実情に合った内容

笑いあり、涙ありの討論会となった

 準備期間はわずか1カ月で予算も限られていることから、県青商会では長野ハッキョの卒業生や県内在住のウリハッキョ卒業生たちのリストを整理し、長野の同胞たちの力で集いを開催しようと取り組んできた。

 内容面では、昨年の「ウリ民族フォーラム in 茨城」2部のパネルディスカッションや今年行われた神奈川オリニフェスタ「ミレ2010」教育フォーラムなどを参考に、青商会のネットワークと経験をフルに活用した。

 趙悌仁会長のリーダーシップもあり、準備過程も含めた討論会の成功は長野同胞社会に新たな風を吹き込んだ。

 討論会は、一部の同胞商工人に頼ってきたこれまでのハッキョの運営を、一人ひとりが力を合わせみんなで守っていくという「青商会の精神」を同胞たちに伝えると共に、笑いと感動、新たな学びと気づきの場となった。

 一方この日、学父母たちの授業参観も行われた。【長野県青商会】

[朝鮮新報 2010.11.22]