09学年度 在日本朝鮮学生中央口演大会 朝鮮語への感謝と愛情を表現 |
朗読、スピーチ、演劇、才談など 在日本朝鮮学生中央口演大会が11日、東日本(東京朝鮮中高級学校)と西日本(池田市民文化会館)で開かれ、東日本大会には、北海道、茨城、東京、神奈川朝高学区の374人、西日本大会には、京都、大阪、神戸、広島、九州朝高学区の267人が参加した。大会では、朝鮮語の朗読、詩朗誦(中・高級部)、芸術宣伝、才談、演劇、お話(初級部)、スピーチと、英語の暗誦、スピーチ(各中級部)ごとに審査が行われた。生徒たちは、日頃の学校生活で培ってきた朝鮮語と英語の素養、話術技量を余すことなく披露した。審査後、東・西大会それぞれ優秀作品が舞台に上がり、講評と成績が発表された。
▼東日本
東日本大会の開会式では総連中央の梁玉出教育局長があいさつをし、「自国の民族と言葉を愛し、正しいウリマルを使い、そのうえで学習と学校生活で多くの模範を示そう」と語りかけた。 大会では、学校を訪れた南朝鮮の留学生との出会いを語ったお話、ウリハッキョを僕たちの力で守っていこうと呼びかけたスピーチなど、身近な生活の話題、自身の体験から発見したエピソードなどが多く披露され、観客たちに大きな感銘を与えた。 芸術宣伝では祖国への思いや在日同胞社会で活躍する卒業生たちの姿が生き生きとした言葉と歌で表現され、高く評価された。 優秀作品に選ばれた生徒たちは喜びを噛みしめながら、「ウリマルの大切さ、話術の楽しさを実感した」「みんなで一生懸命に練習してきたことが成果として表れて本当にうれしい。これからも正しいウリマルを身につけるためしっかり勉強していきたい」などと口々に話した。 審査委員たちは、ウリマル、英語をとわず話術で最も大切なことは発音である、普段から発音の基礎訓練に力を入れることが必要だと指摘した。 ▼西日本
今大会には、芸術宣伝部門に大阪朝高、演劇部門に愛知中高など、過去数年間この部門の参加を断念してきた学校からの出場が目立ち、新たな挑戦も見受けられた。 大阪朝高3年の姜愛美、朴美宣、呉英美、呉一美、金紗弥さんらは進んで芸術宣伝への出場を決意。教員と二人三脚で作品を舞台に上げた。この中には初級部2年から6回目の参加となる生徒や、昨年、才談で2位に入賞した生徒もいるが、みんなが学習、部活動に打ち込みながら平行して朝鮮語のスキルアップにも情熱を捧げてきた。 彼女たちは、「今まで受けてきた民族教育の集大成として大会に参加した。私たちが朝鮮語を話せるということは、それを守ってきた人たちがいたからだ。美しい朝鮮語を元気いっぱいに話す姿を通して、感謝の気持ちと朝鮮語に対する愛情を表現したい」と話した。 朝鮮語のスピーチ部門の審査委員たちは基礎発音の水準が上がり地域のレベル差が少なくなったとし、朝鮮語を守り、同胞社会の主人公として新しい時代を創っていくという生徒たちの健全な精神がよく反映されたと評価した。 演劇部門の審査委員たちは中、高級部の水準が上がった反面、初級部では大きな変化が見られないとし、いっそうの努力が必要だと話した。 この部分の審査のポイントは出演者が自分の役、状況に対する理解度とリアリティー、言うならば状況に即して聞き話すことが求められる。 審査委員たちは、「演劇は特殊な芸術ではなく総合的な国語(朝鮮語)教育であり、表現教育だ。教員の水準がそのまま反映されるだけに、教員の質の向上がいっそう求められる」と強調した。 (文=姜裕香、鄭尚丘、写真=文光善、盧琴順記者) [朝鮮新報 2010.2.22] |