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「高校無償化」 東京第9保護者ら呼びかけ 日朝連帯し街頭宣伝

朝鮮学校への「無償化」適用を求めビラを配る参加者たち

 東京朝鮮第9初級学校の教育会、アボジ会、オモニ会、アボジ会OB会を中心とした同胞と日本市民ら37人が3月26日、東京・阿佐ヶ谷駅周辺で「高校無償化」の対象に朝鮮学校を含めるよう求める街頭宣伝と署名運動を行った。参加者たちは「高校無償化」の対象から朝鮮学校を除外せず、差別なく対象に含めるよう求めた。とくに「第三者機関」での審査を経て朝鮮学校を対象に含めるか否かを決めるという政府の方針を批判し、他の高校と同様に取り扱うよう求めた。

 参加者たちはこの日、短い時間ながらも1600枚のビラを配り、212人分の署名を集めた。自宅近所や職場の人にも知らせたいと、ビラと署名用紙を家に持ち帰る参加者もいた。

交流が生んだ連帯

212人分の署名を集めた参加者たち

 街頭宣伝には、杉並区議会議員、日本学校の教職員、NPO法人「共に生きる国際交流と福祉の家(もくれんの家)」の職員たち、町内会役員をはじめとした日本市民の姿もあった。「この問題は日本の問題なので日本人自身が立ち上がらなければならない」と、互いに声をかけ合い参加したという。

 「もくれんの家」の茅原まり副理事長は「朝鮮学校を排除しようとする動きは、新しい差別の始まりだ。朝鮮学校だけを除外したり、教育内容を審査する理由など何一つない。黙って見過ごせず、ここに来た。今からでも世論を喚起させていかなければ、日本社会に深刻な禍根を残すことになる」と述べた。

 「もくれんの家」は昨年、映画「ウリハッキョ」「朝鮮の子」の上映会や在日朝鮮人の体験談を聞く集まりを、近くにある東京第9初級で開催するなどして、同胞との交流を深めてきた。日本市民が自発的に街頭宣伝に参加した背景には、こうした出会いと交流があった。

 茅原副理事長は「市民の反応は良かった。若者や高校生らも関心を持ってくれたようだ。朝鮮学校のアボジ、オモニたちが私たちに感謝を伝えていたが、日本の問題だから私たちが一緒にすることは当然。今後も交流を深めていきたい」と述べた。【東京第9初級】

[朝鮮新報 2010.4.5]