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東京中高入学式 必ず「無償化」の実現を

 「高校無償化」制度が朝鮮学校に適用されないまま日本各地の朝鮮高級学校で入学式が行われた。

 4日に行われた東京朝鮮中高級学校の入学式では、新入生たちが差別に負けることなく、在日同胞の歴史が刻まれた伝統ある学校で学んでいきたいと決意を新たにした。

 入学式では初めに、新入生らに教科書が贈呈された。

 続いて、朝鮮民主主義人民共和国教育省から送られた祝電を総連中央の梁玉出教育局長が朗読し、総連東京都本部の朴昌吉委員長が祝賀のあいさつをした。

 次に同校の慎吉雄校長があいさつに立った。

 慎校長は、「この期間『無償化』適用を求める運動の中で、同胞たちの民族教育への強い意欲と情熱をあらためて実感した。過去60余年の間で2万人の卒業生を送り出したわが校の伝統をよりいっそう輝かせていき、多くの日本市民の支援の輪をより広げて、『無償化』を実現していこう」と訴えた。

 その後、新入生代表らが決意表明をした。

 高級部新入生を代表して演壇にあがった洪潤極さんは、「1世が建て2世が守ってきたこの学校に入学し、生徒としての使命感と責任を感じる。同胞たちの期待に応えるためにも一生懸命勉強し、有能な人材になれるようがんばりたい」と力強く語った。

 入学式に参加した保護者らもこの数カ月間、「高校無償化」問題の当事者として一連の動きを注視してきた。

 金香順さん(45、埼玉県在住)は「私たちが日本で堂々と生きていくうえで、民族教育を行うことは当然のことであり、子どもたちを朝鮮人として育てるのは誰も侵すことのできない権利である。私たちが一致団結して学校を守り、『無償化』制度が必ず適用されるようにしなければならない」と力を込めて話した。

[朝鮮新報 2010.4.7]