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「高校無償化」 集会主催者らが文科省などに要請

「生徒が思いきり学べる環境を」

■東京

「緊急行動」実行委員らによる文科省訪問後、院内集会が開かれた

 3月27日、東京・渋谷で1千人以上の参加のもとに行われた「『高校無償化』からの朝鮮学校排除に反対する緊急行動」の実行委員会メンバーらが16日、文部科学省を訪れ「緊急行動」で採択された川端達夫大臣あての決議文を関係者に手渡した。

 決議文は、▼朝鮮学校の子どもたちの未来をつぶしてはならない▼朝鮮高級学校を「無償化」の対象にするのは当然のこと▼差別をやめ、朝鮮学校への公的助成をすべきだという内容になっている。

 メンバーらは前川喜平大臣官房審議官に決議文とともに1400余人の署名を提出しながら、朝鮮学校が必ず「無償化」の対象に適用されるよう求めた。

 その後、実行委員らは衆議院第2議員会館で集会を開いた。この日の要請活動に関する報告があり、発言者らは朝鮮学校に対する差別をなくすためさらに声をあげていこうと訴えた。

 「緊急行動」の趣旨に賛同して実行委員会に網羅された団体は70に及ぶ。

 同日夜、実行委員会の団体代表らは会議を開き、さきの「緊急行動」を総括して今後の行動計画などを協議した。

■福岡

文科省へ要請を行う一行

 朝鮮学校に対する「高校無償化」適用を要請するために、福岡県日朝友好協会の中村元気副会長、牧野苓子副会長、上村和男事務局長、「朝鮮学校を支える会」の井生猛志最高顧問、福岡朝鮮学園の崔有福理事長、尹慶龍総務部長、九州朝鮮中高級学校の金鐘大校長、同校オモニ会の白芳枝会長が20日、衆議院会館と文部科学省を訪れた。

 一行は、鳩山由紀夫内閣総理大臣と川端達夫文部科学大臣宛の要請書を、民主党・広野ただし副幹事長と文科省初等中等教育局改革PT・三木忠一専門官にそれぞれ手渡した。

 要請書は、3月29日に福岡市で行われた「朝鮮学校も『高校無償化』を! 福岡緊急集会」(13団体賛同)で、220人の参加者が採択したもの。

 一行は、議員会館で14人の福岡県出身の衆議院、参議院議員らの部屋を回った後、広野ただし副幹事長と会い要請書を渡した。

 白芳枝会長は席上で、過去に生じた朝鮮学校の生徒たちに対する、JR定期券の問題や大学入試資格問題で差別に反対し運動を繰り広げてきたことについて言及しながら、「今まで一つひとつ権利を勝ち取ってきたのに、また差別的な問題が起こったかと思うと怒りを覚える。大人には、子どもたちが思い切り学ぶための条件と環境を与える義務がある」と述べた。

 また一行は、国民新党・自見庄三郎参議院議員の部屋を訪れた。自見議員は一行の要望を聞き、その場で文科省初等中等教育局初等中等教育企画課制度教育改革室の室長に電話をかけ、「外交問題に子どもたちを巻き込んではならない。問題を本気で解決する気持ちがあれば、1〜2週間でできるはず」と話した。

 最後に、一行は文科省を訪れ、要請書とともに2万5千余人分の署名を渡した。

[朝鮮新報 2010.4.23]