第12回にっぽんど真ん中祭り 愛知朝鮮学園「ハナ」出場 |
名古屋の中心地で朝鮮舞踊
「第12回にっぽんど真ん中祭り」(主催=怩ノっぽんど真ん中祭り文化財団)が8月27〜29日、愛知県名古屋市で行われた。愛知朝鮮中高級学校の舞踊部と文芸同愛知の舞踊部64人で構成された愛知朝鮮学園「ハナ」が出演し、民族教育を大いにアピールした。中部地方で最大の踊りの祭典といわれる今回の「ど真ん中祭り」には、国内外から221チーム、老若男女2万3千人が参加、名古屋市を中心とした20会場に延べ210万人が来場した。
「ハナ」は昨年、ゲストとして「ど真ん中祭り」に初参加し、朝・日友好の草の根運動に一役買った。今年は、正式エントリーをして参加し、民族の香りあふれる芸術性を示すとともに数々のチームとパフォーマンスを競った。
本祭の2日間、「ハナ」は6カ所で朝鮮舞踊を披露し、好評を博した。観客たちは、「きれいだね」「かわいいね」などと口々に語りながら、惜しみない拍手を送った。祭りに参加したある日本人女性(20代)は、「朝鮮学校の生徒たちと話したが、日本の高校生と変わらないし、むしろ充実した学校生活を送っているという印象だった」と話した。 「ハナ」の活躍は、朝鮮学校への「高校無償化」適用に向けて民族教育の存在と正当性をアピールする格好の機会となった。 李峯礼さん(46、愛知中高オモニ会副会長)は、炎天下で踊りきれるか不安もあったが、「無償化」を実現させるためにも、民族教育を少しでも知ってもらいたいという思いで参加した。「中心地だけでなく、下町でのパレードにも出演し、朝鮮学校を知らない人たちにも広められたと思う」と話した。 李さんの娘である権英華さん(23、名古屋朝鮮初級学校教員)は、本業に勤しみながら文芸同の練習に参加し、当日を迎えた。「署名や集会のみならず、朝鮮舞踊でのアピールといったこのような活動が一つの力になればいい」と語った。 「声をかけてくれた日本市民の中には、私たちの存在を知らない人も多かった。私たちの姿を通じてもっと民族教育を知らせたい」(鄭愛香、愛知中高・高3)。
「ハナ」のメンバーたちは、日本市民たちの温かい声援に感謝し、その喜びとやりがいを噛みしめていた。
暑いので大変だが、とても楽しかったと話す金素那さん(愛知中高・中3)は、「たくさんの人たちが声援を送ってくれたのでうれしかった。それに応えようと一生懸命踊った。来年も出場したい」と述べた。 許淑禮さん(46、愛知中高オモニ会副会長)は、「多くの参加者たちとの掛け声のやりとりや観衆の声援が励みになった。家事や子育ての合間を縫い、練習に打ち込んだかいがあった」と語った。 また、「ハナ」の出場を多くの同胞たちが支えた。愛知中高オモニ会の役員たちは2日間、サンドイッチやキムパプなどを差し入れ、地域の同胞たちは街頭に出て声援を送ったり、自社ビルに応援メッセージを記した横断幕を掲げたり、地方車用のトラックを貸し出したりと、メンバーらの活躍に力を添えた。 祭りの後半には、参加者9481人での「大総踊り!」(鳴子を持って一度に踊る人数をギネス世界記録に申請中)に参加し、一体感を味わった。 「ハナ」は、惜しくもファイナルコンテストへの出場は果たせなかったが、各ブロックのパレード一次審査で「敢闘賞」を受賞した。(姜裕香) [朝鮮新報 2010.9.8] |