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「高校無償化」求め保護者集会 運動をより広範に

高校無償「化」の即時適用を求める保護者たちの集会

 「高校無償化」の即時適用を要求する朝鮮学校学父母緊急集会が9日、東京朝鮮中高級学校(東京・北区)で行われた。東京、神奈川、西東京、千葉、埼玉の朝鮮学校保護者、教職員、生徒代表らが参加した。

 集会は、「無償化」除外から半年以上が経った今も結論が先送りにされている状況に、保護者たちが「これ以上待てない」「即時適用を」という声をいっそう高め、内外に運動をより広めることを目的に開かれた。

 集会に先立ち、「無償化」運動の様子を収めた映像が上映された。

 集会では、東京朝鮮学園の金順彦理事長が基調報告をした。この間、学校関係者や保護者らは、「拉致」問題を口実に朝鮮学校を「無償化」から除外しようとする動きに抗し、2月25日に衆院会館で開いた記者会見を皮切りに、運動を各地で展開してきた。

 9月末までに記者会見12回、各界各層代表の要請活動57回、各種内外に向けた集会およびデモが41回行われた。朝高生、同胞青年たちを中心に繰り広げられた街頭宣伝、署名活動では15万枚のビラを配布、58万余人の署名を集め日本政府に提出した。

 そのほか講演会や勉強会、国会議員をはじめ、日本の人士、市民らによる学校訪問と授業参観も盛んに行われた。

 また、日本の労働組合や市民団体、大学教授、弁護士らが78回にわたって要請活動を行い、44件の声明を発表、地方自治体による10件の意見書と要望書が採択された。

 金理事長は、教育専門家による「検討委員会」が8月末に出した「判断基準」を見ても明らかであるように、各地の朝鮮高校は、その「基準」を遜色なくクリアしているにもかかわらず、いまだ「無償化」が適用されていないことに憤りをあらわにした。

 また、「無償化」の実現は、日本政府に朝鮮学校を認めさせ、民族教育の権利を拡充する環境が整うことになると指摘しながら、一日も早く勝利をつかむために、屈することなくたたかおうと力説した。

 社民党埼玉県連合の日森文尋代表、中野区議会の江口済三郎副議長(日朝友好促進東京議員連絡会代表世話人)、日本朝鮮学術教育交流会の西澤清副会長、「『高校無償化』からの朝鮮学校排除に反対する連絡会」の長谷川和男さん、そのほか7人の区議会議員らがあいさつをし、互いに連帯を深め、「無償化」を勝ち取るまでたたかい抜こうと呼びかけた。また、東京中高の郭峻宇さん(高2)、同校の李圭学教員、神奈川朝鮮学園オモニ会連絡会の孔連順代表、朝鮮学校保護者の李竜民さんが発言した。発言者たちは、それぞれの立場から思いを訴え、一致団結し、最後まで声をあげて必ず「無償化」を実現させようと強調した。

 集会では、菅首相と高木文科相あての要請文と、各地朝鮮学校の保護者たちへのアピール文が採択された。(姜裕香)

[朝鮮新報 2010.10.13]