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祖平統、朝鮮人民軍総参謀部が代弁人声明 「『先制攻撃』論を宣戦布告とみなす」

 南朝鮮当局者の好戦的で挑発的な妄言が相次いでいる。国防部長官は1月20日、公開討論会「国防改革と南北関係の展望」で、北の「核の脅威」に対処して必要なときは「先制攻撃」するとし、軍のこうした「立場には変わりがない」と発言した。これと関連し、祖国平和統一委員会(祖平統)は23日、朝鮮人民軍総参謀部は24日、それぞれスポークスマン声明を発表し、「先制攻撃」論は露骨な宣戦布告だと強く反発している。

「南当局は北南関係眼中にない」

 最近、南朝鮮当局が北の「急変事態」に対処した挑発的な北侵シナリオである「非常統治計画−復興」を極秘に作成した事実が明らかになった。

 今回の国防部長官の発言は、北侵シナリオ作成行為に対する謝罪とシナリオの白紙化、首謀者の処罰を求めた朝鮮国防委員会スポークスマン声明(1月15日)が発表された直後に出た。

 祖平統声明は、「南朝鮮の保守集団が謝罪はおろか、いっそう重大な挑発で応えたのは、彼らには北南関係は眼中になく、ひたすら同族対決の悪巧みだけが詰まっていることをはっきり示している」と非難した。また、「軍部首脳が前面に出て『先制攻撃』を公言し、当局と国策研究機関が『急変事態』を想定した各種北侵悪巧みをあらわにしたこと自体がわれわれに対する宣戦布告」だと指摘した。さらに、「われわれの最高尊厳と体制を否定し軽挙妄動する者は、それが誰であれ無慈悲に懲罰する」と警告した。

 一方、朝鮮人民軍総参謀部声明は、国防部長官の「先制攻撃」発言は失言でなく、北南関係の改善を快く思わない当局の意思をそのまま反映したものだと断定。この暴言によって現在、朝鮮半島にはいつ朝鮮戦争の惨事が繰り返されるかもしれない情勢となっていると指摘し、重大な事態に対処して原則的立場を宣明した。

 その内容は、@「先制攻撃」論をわれわれに対する露骨な宣戦布告と見なす、Aわれわれの尊厳と自主権を侵害しようとする南朝鮮当局のどんな試みに対しても、即時的で断固たる軍事的行動によって指揮の中心をはじめ重要対象物を根こそぎにする−というものだ。

 声明は、6.15共同宣言と10.4宣言に基づいて北南関係を改善し、祖国統一の前途を開こうとするわれわれの立場は確固としているが、南当局の反北対決策動を決して傍観しないと強調した。

南市民団体、「国防長官辞任せよ」

 国防部長官の「先制攻撃」発言は、南の市民団体からも「事態を悪化させる危険な妄言」などと非難にさらされている。

 統一ニュースによると、平和と統一を開く人びと(ピョントンサ)、民主化実践家族運動協議会、全国民主労働組合総連盟などの市民社会団体は21日、ソウルの国防部庁舎前で記者会見を行い、国防部長官の辞任を求めた(写真、統一ニュース)。

[朝鮮新報 2010.1.29]