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外来植物の研究を集大成 利用と普及の基準明示

 最近、朝鮮の植物学者が国内の生態環境の変化に影響を与える外来種に対する研究を行い、その成果を収録した「朝鮮民主主義人民共和国の外来植物目録と影響評価」が発行された。

 同書には、外来種が朝鮮の植物に与える影響関係が解明されている。研究によると国内には植物の種の構成と生態環境変化に決定的な影響を与える外来種はそれほど多くないが、キク科のブタクサ草(Ambrosiaarte misifolia)とコゴメギク草(Galinsogaparviflora)、マメ科のクローバ草(Trifolium repens)など一部の外来種はとくに関心を払うべきだという。また、ブタクサ草、コゴメギク草、クローバ草を侵入性の強い外来種、優先管理レベル1に指定した。ブタクサ草とコゴメギク草は繁殖能力が高く、他の植物種の生育を抑制する特性がある。クローバ草も家畜のエサとしての価値はあるが、芝を荒らす要素がある。

 同書は、236種の外来種の把握とその影響評価に関する国内初の資料集だ。

 すべての外来種植物が生態系と人間の社会経済活動に否定的な影響を与えるものではないことから、外来種植物に対する評価指標と項目を選定しその結果により管理レベルを区分した。

 外来種植物目録と影響評価を科学的に体系化した図書が出たことで、朝鮮で生態系を保存、保護しながら外来種を利用して経済発展を進める科学的な基準がもたらされたという。

 同書は国内の教育及び研究機関、国土管理部門機関、企業所そして科学者、技術者、大学生に配布された。【平壌支局】

[朝鮮新報 2010.2.17]