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朝鮮国連大使が書簡 国連安保理議長に検閲団派遣協力を要請

 朝鮮中央通信によると、朝鮮民主主義人民共和国の辛善虎国連大使が国連安全保障理事会議長であるメキシコのクロード・ヘラー国連大使に8日付で書簡を送った。 書簡は、「『天安』号沈没事件の解決の要は、朝鮮が被害当事者として調査結果を科学的かつ客観的に検閲、確認するところにある」と指摘し、事件に関して米国と南朝鮮が国防委員会検閲団を受け入れるよう国連安保理が措置を講じることを求めた。

 同書簡は、米国と南朝鮮当局が5月20日に「天安」号沈没事件の調査結果を発表したことを受けて、朝鮮側が自身が事件と何の関連もないことを宣明し、調査結果の客観的確認のため国防委員会検閲団の現地派遣を提起したことにあらためて言及した。そして、「調査結果は発表当初から内外の疑心と非難の対象となっており、時間がたつほどに米国の政治・軍事的目的実現を狙ったねつ造劇であることが、科学的な分析資料と客観的現実を通じてさらけ出されている」と指摘した。

 同書簡は、2003年2月、当時のパウエル米国務長官が安保理の場でイラクの大量破壊兵器に関する虚偽の報告を行い、国連が米国のイラクへの武力侵攻を合法化した例を挙げ、安保理は「米国の強権と専横の道具に転落した轍を踏んではならない」と強調した。

 そして、安保理が「天安」号沈没事件によって一触即発の情勢が醸成された朝鮮半島の平和と安全を願うなら、何よりもまず、米国と南朝鮮が朝鮮側の国防委員会検閲団を受け入れて調査結果を確認させるようにする措置を講じ、事件の真相を公正かつ客観的に明らかにすることに優先順位を付与すべきだと指摘した。また、もし安保理に一方的な調査結果だけが上程されて論議が強行されるなら、朝鮮側の自主権と安全が侵害されるのは明白だと警告した。

 辛大使は同書簡と4日付の朝鮮外務省スポークスマンの回答を安保理の公式文書として各国に回覧させることを希望すると付け加えた。

[朝鮮新報 2010.6.14]