労働新聞 「断固たる姿勢」発言を非難 |
労働新聞11日付は、李明博大統領の「天安」号沈没事件への対応を非難する論評を掲載した。 同紙は、李明博大統領が9日、「外交安保諮問団朝食懇談会」で北に対して「断固たる姿勢を示すことが重要である」と述べ、「天安」号問題など「外交安保政策は揺るぎなく一貫して推進」しなければならないと騒ぎ立てたことに言及。「それは、世論と現実は眼中になく、もはや乗り掛かった船であるという実に愚か極まりない自殺的な妄動である」と指摘した。 また、南朝鮮で2日に行われた地方自治体選挙の結果にも触れ、艦船沈没事件の調査結果が選挙直前に発表されたにもかかわらず、選挙が執権勢力の大惨敗で幕を下ろしたのは、南朝鮮の民心全般が艦船沈没事件にかこつけた当局の対北強硬政策に断固反対していることを明白に示したと強調した。 さらには、南朝鮮の各界が現在、当局に対して艦船沈没事件に関連した対決的な対北政策の全面撤回を強く求めており、南朝鮮のマスコミも、米国を信じて意気揚々と見栄を切った保守勢力が米国の微温的な態度への当惑を禁じえないでいるとし、「米国との共助に異常気流が生じた」「強硬一辺倒の『天安』外交が米国の水位調節で進退両難に陥った」と伝えていることにも言及した。 同紙は、大勢の流れを直視すべき李明博大統領はいまだに反北対決の夢想から覚めておらず、進歩勢力はもとより、選挙の敗北により執権勢力の内部からも大きく沸き起こる対北強硬政策の修正意見を黙殺するため躍起になっていると指摘した。 そして、南朝鮮の当局者がもともと独善的にして傍若無人であり、自身の行動の結果についてもまったく考慮することも知らない政治的無頼漢であるとし、北に対する「断固たる姿勢」といったたわ言はほどほどにすべきであると辛らつに非難した。 そのうえで同紙は、「現在南朝鮮当局が疾走している道は、自ら滅亡の墓を掘る自滅の道である」と警告した。 [朝鮮新報 2010.6.16] |