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民族教育テーマの作品に構成賞 平壌国際映画祭で

 9月17ー24日まで平壌で行われた第12回平壌国際映画祭で、民族教育をテーマにした記録映画「未来をあきらめなかったものたち」(同制作委員会)が記録および短編映画の構成賞を受賞した。

 この記録映画は、茨城県青商会が主催し昨年7月に開催された「ウリ民族フォーラム2009in茨城」で上映された作品で、時間は69分。茨城同胞社会を舞台にしながら、祖国解放後から、日本各地に朝鮮学校を建て、こんにちまで守ってきた同胞たちの闘いやそこに込められた思いが描かれている。

 同映画の監督を務めた、神奈川県青商会幹事の朴英二さん(35)は、「この映画は茨城県同胞たちの作品であり、青商会の思いが詰まった作品。同時に、日本各地で朝鮮学校を守り続けてきた在日同胞たちの闘いとそこに込められた思いが描かれている。その姿を朝鮮の人たちや海外から集まった人たちに知らせることができたことの意義は大きいと思う。これまで日本で自主上映という形で、何回も上映されてきたが、今回はまた違った印象を受けた。日本では映画館の一歩外に出れば、差別が残る社会があるが、朝鮮では大きな安心感の中で上映することができた。その安心感がうれしくて、涙が溢れた」と語った。

 映画は、映画祭で特別上映され、総連の民族教育を平壌市民と世界各国の参加者に知らせるうえで良い機会となった。

 市内中学校教員のユン・ソヨンさん(20)は、「茨城朝鮮初中高級学校を守るため奮闘する同胞らのたたかいと熱意を映像を通じて見ながら、涙をこらえきれなかった」と話した。

 映画祭組織委員会の国際審査委員のリ・ヤンイルさん(62)は、「すべての審査委員がこの作品に賞を与えるべきだと一致した。今後もすばらしい作品を平壌国際映画祭に出品することを期待する」と述べた。

 平壌国際映画祭は、自主、平和、親善の理念のもと、世界各国の映画関係者が制作での成果と経験を交換しながら交流を深めることを目的に2年に1度ずつ行われている。

 映画祭では、中国映画「走路上学」が最優秀映画賞を受賞した。【平壌支局】

[朝鮮新報 2010.9.29]