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〈論調〉 まず平和協定締結を

 朝鮮戦争停戦協定の各当事国に平和協定締結の用意を表明した朝鮮の提案は、朝鮮半島で緊張緩和の実質的保証をもたらすうえでも、外部勢力の干渉を終息させ、民族自決の原則に基づいて統一問題を解決するうえでも新たな局面を開くことのできる最も適切で現実的な方案であり、アジアと世界の平和にも合致する最も合理的な方案である。

 ところが、一部ではこの平和協定締結の提案に対してまだ「時期尚早」だの、「まず6者会談に復帰しなければならない」だのとブレーキをかけている。彼らは、まず核問題を取り上げるべきであるというのである。

 平和体制樹立問題を論議するのは、9.19共同声明に示された非核化と関係正常化、エネルギー補償、平和体制樹立の問題などの条項を「バランス良く」実現するために切実に必要なことである。

 平和体制樹立を核問題が解決された後に論議すべき問題であると主張するのは、転倒した論理であり、問題の解決を回避しようとすることである。

 平和体制の論議に先立って非核化を進ちょくさせる方式の会談がこの数年間行われてきた。これが失敗に終わったのは、信頼を欠いたまま始めたことは決して良い結果をもたらさないということを実証している。

 不信の悪循環を断って信頼を醸成し、非核化を推し進めていこうというのが、朝鮮の平和協定締結提案の趣旨である。

 一日も早く停戦協定に代わる平和協定が締結されてこそ、先鋭な朝米の交戦関係を平和関係、信頼関係に転換させ、朝鮮半島の恒久平和と安定を成し遂げることができる。

 平和協定締結に向けた交渉の早急な開催は、朝鮮半島に生じた緊張した情勢や、朝鮮戦争勃発60年というタイミング、そして現在の国際情勢の流れから見ても妥当である。

 平和協定が締結されれば、朝米間に信頼が醸成されて敵対関係が解消され、朝鮮半島の非核化は力強い推進力を得ることになるであろう。(3日発朝鮮中央通信)

[朝鮮新報 2010.2.10]