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〈論調〉 挑発的な「制度統一」発言

 先日、南朝鮮の鄭雲燦国務総理が国会対政府質問で、「制度統一」について発言した。彼は、当局が「統一憲法」を準備していると述べ、自分らの「民族共同体統一方案」を取り上げ、それは「1民族、1国家、1体制、1政府の単一国家を創立することである」「統一後の国家理念や形態は、自由民主主義と市場経済を基本にする」などと公言した。これは、北南関係を全面否定し、体制対決と「自由民主主義体制下の統一」を主張する南朝鮮保守集団の本性をあらためて現したものである。

 今まで南朝鮮で「自由民主主義体制下の統一」論が再三提唱されてきたが、極めて非現実的な「統一憲法」まで論じられるのは、6.15以降初めてである。鄭雲燦の「制度統一」発言は、北南関係の改善を志向して誠意ある努力を尽くしている北側に対する重大な政治的挑発である。

 問題の「1民族、1国家、1体制、1政府の単一国家」論が、自分らの「自由民主主義体制」を北側にまで延長することを企む反北対決戦争論であることは言うまでもない。これは、われわれを征服することを前提としている。

 6.15統一時代の流れに逆行する極めて挑発的な体制対決、「制度統一」は、同族間に戦争しかもたらさない。

 わが民族にとって祖国統一の最も合理的な方途は、1民族、1国家、2制度、2政府に基づく高麗民主連邦共和国を創立することである。北と南に異なる思想と制度が存在する現実的条件の下で、平和統一のための方途はこれ以外にありえない。

 南朝鮮当局が体制対決騒動で何かを得ようとするなら、それ以上の大きな誤算はない。再度警告しておくが、南朝鮮当局者らは愚かで幼稚な妄想から覚めなければならない。体制対決がもたらすものは、北南関係の破局と保守一味の牙城を根こそぎ吹き飛ばす戦争しかない。(労働新聞2月12日付論評)

[朝鮮新報 2010.2.26]