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〈論調〉 「核兵器削減」は核武力増強論の裏返し

 欺まん宣伝用の「核兵器のない世界」を唱える米国が朝鮮のありもしない「核の脅威」を取り上げて世論をミスリードしている。

 われわれは、他国に核の脅威を加えたのではなく、逆に長期間にわたって米国の執ような核の脅威にさらされてきた。

 世界には、核兵器保有国がいくつかあるが、自分の気に障る国に対してむやみに核のこん棒を振り回すならず者国家は米国しかない。真に核戦争を防止し、平和を保障する用意が米国にあるなら、空言ではなく、核武力を実際に削減し、新たな軍備競争を招く行動をすべきでない。

 米軍部の上層部が米国には依然として強力な核兵器庫があるとし、自分らがもし、露米戦略攻撃兵器削減条約の締結が「米国を強力にすると思わなかったなら、それを支持しなかったであろう」と公言している事実、最近、米副大統領が国防大学で演説し、CPGS(通常型即応グローバルストライク)の開発により、米国は核兵器を「削減」するとしても「無視できない強国として残るであろう」と言い放った事実は、「核兵器の削減」宣伝の裏に隠されている米国の不純な下心を雄弁に実証している。

 米国が唱えている「核兵器の削減」うんぬんは、現代的な核武力増強論、核威嚇論の裏返しである。(労働新聞4月26日付論評)

[朝鮮新報 2010.5.10]