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日本軍「慰安婦」問題 ハルモニら招き集会とデモ

立法解決求め署名提出

370人の参加であふれかえった集会(11月25日、東京)

 国連が定めた「女性に対する暴力撤廃国際デー」の11月25日、元日本軍「慰安婦」の被害女性と支援団体の代表らが世界各地から寄せられた日本軍「慰安婦」問題の立法解決を求める約60万人分の署名を日本政府に提出した。同日、日本と南朝鮮の市民団体が共催する集会が衆議院第1議員会館で開かれ、被害女性6人と支援者、国会議員と市民ら約370人が参加。被害女性が思いを語り、支援者らが活動について報告した。参加者たちは集会後、国会 議事堂前でスタンディングデモを行い、日本政府に公式謝罪と賠償、再発防止のための立法措置を求めた。前日、ソウルの日本大使館前では、被害者と支援者らによる945回目の「水曜デモ」が行われた。

人権と正義のため

元「慰安婦」のハルモニたち。背後にあるのは世界各地から寄せられた署名

 この日、会館入口には「日の丸」を掲げた右翼団体が陣取り、元「慰安婦」の女性や支援者らに対し誹謗中傷を浴びせ続けた。罵詈雑言が飛び交う不穏な雰囲気の中でも、勇気を振り絞って会場に駆けつけた参加者たちは、「慰安婦」問題の早期解決の重要性をあらためて認識した。ある日本市民は「被害者や支援者が日本の政治の中心部にわざわざやって来られたのに、この仕打ちだ。まさに日本の恥だ」と怒りを露にした。

 16歳の時に騙されて北満州・牡丹江の「慰安所」に連行された平安北道生まれの吉元玉さん(82)は、解放後もひどい扱いを受け、苦しい生活を余儀なくされたと語り、「外で叫んでいる人たちも、自分が同じ目に遭ったらどんな気持ちかを想像することはできるはず。私たちは金や食べ物がほしくて来たのではない。真実を明らかにし謝罪してほしい、人権を回復したいのだ」と訴えた。

 宮城県で暮らす宋神道さん(88)は、16歳の時に騙されて中国・武昌の「慰安所」に連行され被害に遭った。「軍人は死ねば墓に入るが、朝鮮女性は捨てられた。バカな戦争を二度と起こしてはならない。みんな自分のことと感じてほしい」と訴えた。

 南朝鮮の李美卿議員(民主党)は「ハルモニたちは解放後も罪人のように自身の過去に負い目を感じ、誰にも打ち明けられず一人で苦しんだ。だが、本当の罪人は日本政府ではないか。私たちの人権と正義のためのたたかいは、必ずハルモニたちに大きなプレゼントを贈ることができるだろう」と語った。

一筆一筆の思い

参加者の声援を受け日本政府に提出する署名を運ぶ関係者たち

 この日提出された署名は、兵庫・宝塚市の市民の呼びかけで始まった運動によるもの。運動は日本だけでなく、南朝鮮、フィリピン、タイ、台湾、米国、英国、カナダ、ドイツ、オランダなどにも広がった。南朝鮮では177人の与野党国会議員が賛同した。この日までに合計60万人以上の署名が集まった。また、日本では36、南朝鮮では37の地方議会で「慰安婦」問題の解決を求める意見書や決議が採択された。

 とくに南朝鮮では、高校生が署名活動に積極的に参加した。日本での立法を促す嘆願はがきを手書きで作成。2万通を超えた。

 署名運動に携わる田中ひろみさんは、朝鮮学校への「高校無償化」適用を求めて街頭で署名を集める朝高生の姿と重ね合わせ、「署名一筆一筆に人々の思いが詰まっている」と強調した。

 田中さんは「一部の団体が朝鮮学校と『慰安婦』問題をターゲットに、インターネット上や街頭で『朝鮮人は朝鮮に帰れ』と差別と排外主義をあおり、『慰安婦問題はなかった』と歴史をねじまげている」と指摘。「署名の一筆一筆、痛みや苦しみに思いをはせる一人ひとりの心が、未来を変えていく」と訴えた。

 日本政府に署名を提出した被害者の金福得さん(92、慶尚南道在住)は「自分の命があるうちに謝罪の言葉が聞きたい」と訴えた。

[朝鮮新報 2010.11.27]