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私たちの舞−韓萬龍−

心浮き立つ長鼓の音に
桃色のチョゴリ 肩がすれ違い
小粋に はらりはらりと宙を漕げば
結い髪の細面に ふわりと
六幅の緑のチマひらめく 長鼓舞

肝を焦がす牙筝の音に
白い周衣藍色の縫い目ふらふらと
心地良い足踏みが舞台をかすめれば
笠をかぶったおどけ顔がひょっこりと
広い空間を圧倒する独舞 閑良舞

軽快にかち合う桴の音と
心臓が騒ぎ立つ小太鼓の音を追い
扇は風を断ち切り
ふわりふわりとさ迷う足袋の先に
くるくると転がりまとわりつく
チマの裾 周衣の裾
恨の内へ静かに興を添え
粋の内より力強く沸き起こり
代わる代わるに鳴り響く
フィモリ

息が止まったように
心臓が止まったように、
力強い線の渦に
台風が吹き荒べば
静寂の中に 息づく動きあり

心楽しく笑い
その素晴らしさに涙する
半万年の息吹
私たちの舞よ

 ※チマ=民族衣装チマ・チョゴリのスカート部分。
 ※牙筝=弦楽器の一種。
 ※フィモリ=「急きたてる」という意味で、速いテンポの伝統音楽の調子のひとつ

 (「野花の沈黙」2009年7月、本の木出版社)

 ハン・マンリョン(1952〜)

 詩人・教師。ヘンジュ文学会長。詩集「修道女テレサは天国に行ったのかしら?」がある。(選訳・金栞花)

[朝鮮新報 2010.5.17]