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第20回兵庫県朝鮮人バレーボールカーニバル 家族ぐるみで楽しむ一日

500余人でにぎわう

 第20回兵庫県朝鮮人バレーボールカーニバルが昨年12月20日、尼崎市記念公園総合体育館で行われた。県下の初中学校女子と朝青、オモニの各部門に21チームの選手ら210人をはじめとする500余人が参加しにぎわった。

21チームが熱戦

楽しく意義深い一日を過ごした参加者たち

 大会ではまず、兵庫県朝鮮人バレーボール協会の崔敏夫会長があいさつを行った。崔会長は、毎年大会を開催することは口で言うほど簡単ではないが、オモニや生徒たちを中心に、兵庫排球団やそのOBとOG、神戸朝鮮高級学校の生徒など、さまざまな人たちの協力で20回という節目を迎えることができたと指摘。また、協会ではこれからもバレーボールの大衆化のために毎年大会を開き、選手や関係者たちが交流を深める場を提供していくと語った。

 続いて、総連兵庫県本部の金聖文副委員長があいさつした。

 金副委員長は、今回で20回目となるバレーボールカーニバルには同胞たちの熱意が込められていると述べながら、兵庫同胞社会の中でも歴史ある大会の一つであるバレーボールカーニバルが、今後も同胞社会の活性化のための大切な空間になることを願っていると激励した。

 準備体操に続き、部門別で熱戦が繰り広げられた。

朝青部門で優勝した西宮

 初級部部門には6校(尼崎初中、神戸初中、伊丹初級、西神戸初級、西播初中、明石初級)から8チームが参加。2ブロックに分かれてリーグ戦を戦った。結果、西播Aが見事優勝し、西神戸Aが2位、明石が3位になった。

 西播、尼崎、神戸が参加した中級部部門では、中央大会で常に好成績を収めている西播が力を見せつけ優勝した。

 同校の金未來選手(中3)は、「中央大会では準優勝だった。最後の大会で優勝することができてうれしい」と感想を述べた。主将の朴涼姫選手は、「3年間、毎日のように練習してつらいこともたくさんあったけど、最後の大会でみんなの力で優勝することができてよかった」と振り返った。

 金相訓監督は、「個々の選手たちの能力が高く、中体連が主催する大会でも好成績を残したが、近畿大会や選手権大会、中央大会など同胞の大会では優勝することができなかった。中3の選手たちにとっては最後の大会となる今大会で優勝できたのは、選手たちがあきらめずに一生懸命プレーしたからだ」と話した。

 朝青部門では5チームがリーグ戦を展開。排球団の第一線で活躍する選手たちが敵味方に分かれて一進一退の攻防戦を繰り広げた。結果、排球団の趙寿蓮主将率いる西宮が接戦を制し優勝に輝いた。

 オモニ部門には今回、京都のチーム「トッキーズ」が初参戦。高級部、大学時代に活躍した「往年の名プレーヤー」たちの多彩な攻撃で他のチームを寄せ付けず、優勝を果たした。

 金初美主将は、「全員が集まって練習する機会が少なかったので、優勝はとてもうれしい。来年(2010年)の中央オモニバレーボール大会へのはずみにしたい」とうれしそうに話した。

震災を乗り越え

中級部部門で優勝した西播(右)

 1989年に第1回が行われたバレーボールカーニバルは、阪神・淡路大震災が起きた95年に中止を余儀なくされたものの、それ以外の年は一度の中断もなく行われてきた。

 崔会長は、「中央、大阪に続き、兵庫は3番目にバレーボール協会が結成された。結成を機に、年に一度は幅広い愛好家たちが集まれるイベントを行おうと始めたのがバレーボールカーニバル。実際にやってみると、愛好家だけでなくその家族たちも楽しんでくれるとてもいいイベントになっている」と話す。

 協会では、第1回から参加費をいっさいもらわずに大会を運営している。参加者たちの負担を少しでも減らし、何の気兼ねもなしに一日を楽しく過ごしてもらおうという思いからだ。

 「排球団で活躍した選手たちが結婚し、その子どもたちがバレーボール選手として育つ。その意味でもバレーボールカーニバルが持つ意義は大きい」としながら、「私たちは縁の下の力持ち。これからもみんなが喜んで帰れるようなイベントを積極的に行っていきたい」と抱負を語った。(李松鶴記者)

[朝鮮新報 2010.1.13]