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W杯まで1ヶ月、朝鮮代表 スイスで合宿

本大会に向け着々と準備を進める朝鮮代表チーム(写真は昨年6月のアジア地区最終予選、文光善記者撮影)

 サッカーのW杯南アフリカ大会(6月11日〜7月11日)が1カ月後に迫った。大会には各大陸別予選を勝ちぬいた32チームが出場。8つのグループに分かれてのリーグ戦と、各グループ1、2位の16チームによる決勝トーナメントが行われる。

 44年ぶり(11大会ぶり、2度目)に出場する朝鮮代表は、グループG。ブラジル(6月15日、ヨハネスブルグ)、ポルトガル(6月21日、ケープタウン)、コートジボワール(6月25日、ネルスプロイト)と対戦する。

 本大会出場を決めた朝鮮代表は、つかの間の休息をとったあと、海外での合宿でチーム強化に努めてきた。

 昨年10月のフランス合宿では、FCナント(フランスのクラブチーム)、コンゴ代表と対戦し、それぞれ0−0で引き分けた。主力選手が出場しなかったが、控え選手の成長する契機となった。

 11月には、ブラジルのクラブチーム、アトレティコ・ソロカバと平壌で親善試合を行った。主力選手を欠くなか、0−0で引き分けた。南米のスタイルを経験したことでチームは大きな自信をつけた。

 年末、年始は国内でフィジカルトレーニングを中心に合宿が行われた。

 今年1月から2月初旬までの1ヵ月間、チームはトルコで合宿を行い、実戦感覚を養うため5試合を消化した。コミュニケーションの活性化やチームフォーメーションの確認に重点をおいた合宿となった。

 2月末からの南米合宿では、ベネズエラ代表との2戦(1−1、1−2)、メキシコ代表戦(1−2)を行った。4月のスペイン合宿では南アフリカ代表と対戦した(0−0)。

 メキシコ、南アフリカなどはW杯出場国だ。同国の代表チームとの試合で失点を最小限に抑えたことは、本大会におけるシミュレーションになったと金光浩コーチ(在日本朝鮮人蹴球協会副会長)は語る。

 チーム関係者によると、メキシコ戦で得点したムン・イングク選手、防御から攻撃への移行に磨きをかけているパク・ナムチョル選手の調子が良いという。

 B代表の動きも活発だ。昨年12月末から年始にかけて行われた4カ国対抗の国際親善大会(カタール)、今年2月のAFCチャレンジカップ(スリランカ)でそれぞれ優勝した。同チームの活躍は、全体のレベルアップにつながった。

 朝鮮代表は5月10日からスイスを拠点に強化合宿を行う予定だ。今後、W杯に出場するギリシャ代表、パラグアイ代表との試合が予定されており、安英学選手(大宮アルディージャ)、鄭大世選手(川崎フロンターレ)らはチームに合流する予定。

 また、代表チームは6月初旬にW杯本大会が開催される南アフリカ入りする予定だ。

 一方、体連、蹴球協会、朝青、青商会、留学同が共同で構成する「W杯応援事務局」(HP=http://www.ksaj.gr.jp/wc/)による応援キャンペーンが3月15日にスタートし、在日同胞の応援も盛り上がっている。在日同胞選手のための激励会なども各地で催されている。

[朝鮮新報 2010.5.10]