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春・夏・秋・冬

 「来年は『全国大会』で優勝するので、また祝賀会を催してください」。先日、朝鮮会館で行われた「大阪朝鮮高級学校ラグビー部の『全国3位』獲得と朝鮮大学校ラグビー部の関東大学リーグ2部昇格を祝う集い」で、大阪朝高の金寛泰選手(2年)は、自信に満ちた表情でこう話した

▼会場からは大きな拍手喝采が沸き起こり、「来年はもっと盛大に祝賀会を開くから、必ず優勝を」とエールを送った。朝大ラグビー部の選手たちにも、「あの国士舘を破っての昇格ということが何よりもうれしい。来年はぜひ1部昇格を成し遂げてほしい」と激励した

▼高校団体競技の「全国大会」で3位に入ったのは、朝鮮学校としてはもちろん、各種学校としても初めてのことだ。選手たちはベスト8という目標の一つ上を達成したこともあり、準決勝で敗退した後もみなすがすがしい顔をしていた

▼2016年のロンドンオリンピックでは7人制ラグビーが正式種目に加えられた。2019年には日本でラグビーW杯が行われる。朝大、大阪朝高で活躍した選手たちが、サッカーの安英学、鄭大世選手のように、朝鮮代表として国際舞台で活躍するということも決して夢物語ではない。日本の社会では、制度的な差別や社会風潮などによりネガティブな方向でとらわれがちな民族教育だが、スポーツはもちろん教育内容全般に対しても評価する声が高まりつつある

▼民族教育を受けた子どもたちが夢や希望、才能を思う存分発揮できる環境を作ること。それが私たち大人に課せられたもっとも大きな課題だ。(国)

[朝鮮新報 2010.1.20]