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春・夏・秋・冬

 米国のオバマ大統領は3日、ペロシ下院議長に送った手紙で、前政権が解除した朝鮮の「テロ支援国家」指定に関して、再指定しない方針を明らかにした。「調査の結果、再指定に(必要な)法的基準を満たしていないとの結論に達した」ことを主な理由に挙げているが、朝鮮に対しては強硬路線が通用しないということに、米国がようやく気付いたと見ることもできる

▼金正日総書記は8日、訪朝している中国共産党の王家瑞対外連絡部長一行と会談し、朝鮮半島の非核化を目指す方針を強調したうえで、6者会談については「再開に向けた関係国の誠意が非常に重要だ」と述べた

▼その一方、朝鮮の金桂官外務次官と李根・米州局長が9日、北京に到着したとの報道や国連事務次長の訪朝など、朝鮮半島の核問題を巡る動きは水面下で活発になっているようだ。朝鮮が常に主張していることだが、相手の自主性と尊厳をないがしろにした対話などありえない。最近の動きは、このような根本的な問題が解決されつつあることを示しているのかもしれない

▼朝鮮を中心にした情勢が動いているにもかかわらず、旧態依然の態度をとっているのが南朝鮮と日本だ。従来の対決姿勢から脱却することができず、「制裁」や「圧力」を叫んでいるようでは、世界の流れから遅れ、やがては孤立しかねない

▼「北朝鮮の脅威」という凝り固まった思考で対決姿勢をとっているかぎり、問題は何も解決されない。朝鮮の主張に耳を傾け、問題解決に真剣に取り組む「誠意」が南朝鮮と日本に求められている。(国)

[朝鮮新報 2010.2.10]