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春・夏・秋・冬

 毎年3月10日に行われる朝鮮大学校卒業式。今年も多くの卒業生たちが、新たな決意と抱負を胸に各地へと飛び立った。長引く不況の中、日本の大卒、高卒生たちの就職率などがニュースで取り上げられている。日本社会以上に厳しい在日同胞社会だけに、社会に送り出す教員や父母の心配は大きいことだろう

▼取材した卒業生の中には、親元を離れ地方で活動するという学生も多かった。「多少の不安はあるが、同級生たちもがんばるだろうから、自分だけ負けるわけにはいかない」と、頼もしい答えが返ってきた

▼教師や専従の活動家、福祉士など、仕事はそれぞれ違うが、在日同胞社会を守り発展させていくうえで、自分たちが主人公だという強い気持ちを持って旅立つことには変わりはない。そんな彼らの素直で熱い気持ちをしっかりと受け止め、在日同胞社会を担っていく立派な人材に育てることが求められている

▼祖国解放65周年、総連結成55周年という節目の年に行われる総連第22回全体大会は、「新たな全盛期を開拓する飛躍の契機」として位置づけられている。今年、朝大を卒業した学生をはじめとする新しい世代は、総連の未来を切り開いていく開拓者たちである

▼2012年に強盛大国の大門を開く祖国と共に、在日同胞社会も新しい時代を迎えなければならない。そのためには、「高校無償化」に見られるような在日朝鮮人に対する日本政府のべっ視、差別政策を根本的に改めさせるなど、すべきことはたくさんある。新しい世代を中心とした、より積極的かつ斬新な活動が求められている。(国)

[朝鮮新報 2010.3.17]