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春・夏・秋・冬

 6日の閣議で了承を得た日本の2010年版外交青書。米国との同盟関係を基軸に「東アジア共同体」構想を長期的ビジョンとして掲げ、「アジア外交を積極的に推進する」とした。しかし、朝鮮との関係については6者会談の再開に向けて「関係国と緊密に連携し、国連安保理決議に基づく措置や日本独自の措置を着実に実施していく」と強硬姿勢を貫くようだ

▼日本政府はこれまで、「核・ミサイル、拉致」という本質的にまったく異なる問題を「包括的」に解決すると主張してきた。しかし、単独「制裁」などの強硬策で解決したものは何一つない。にもかかわらず対朝鮮強硬策は新政権にも引き継がれたばかりか、「高校無償化」から朝鮮学校を除外するなどさらに卑劣なものになりつつある

▼外交青書は一方で、「中国の軍拡」についても「細部の内訳や近代化に不透明な部分があることが指摘されている」と主張。つまるところ、「東アジア共同体」「アジア外交の積極的な推進」など口先だけだということを自ら示しているようなものだ

▼米国、南朝鮮という「関係国」との連携を強調するなど、日本にとっては、6者会談は朝鮮半島の核問題解決の場ではなく、自らの国際的立場を確保する場、朝鮮を孤立させるための場となっているようだ

▼朝鮮はこれまで、日本の6者会談への参加は必要ないとの立場を強調してきた。会談での合意事項も履行せず、「拉致」に固執していれば、当然のことだ。聞こえのいいフレーズを並べただけの外交青書なら、発表しても何の意味もない。(国)

[朝鮮新報 2010.4.7]