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春・夏・秋・冬

 朝鮮が核融合を成功させたというニュースが反響を呼んでいる。メデイアは従来の偏見から抜け出ず恣意的な解釈を広めるだけで、朝鮮が達成した技術革新の実像をとらえていない

▼核融合技術は太陽がエネルギーを発する原理を応用したもの。ウランやプルトニウムでなく、水素を燃料として使う。核融合炉は、原子炉のような高レベル核廃棄物を出さない究極のクリーンエネルギー源として、実用化が期待されている

▼朝鮮は「後進国」だと勝手に見誤っている人は、現実を捻じ曲げて理屈をこねる。自分の物差しで判断し、核融合のような先端技術を開発できるわけがないと否定する。次に、そのような発表を行った「隠された意図」を探る。今回も「瀬戸際外交」のレトリックが用いられた。核融合技術は、原爆より強力な水爆の開発に転用できる。哨戒艦沈没の対応策に対するけん制、または対話に消極的な米国の関心を引くために、朝鮮が新たな「カード」を切ったという解説がなされた

▼我田引水とはこのことだ。朝鮮の発表に「水爆」の文字はない。「燃料が無尽蔵で、環境被害がほとんどない安全な新エネルギー」のための技術だと明言している。そもそも朝鮮の技術が低いレベルにあり、今回の報道が誇張されたものであるならば、メディアがいうような「対米カード」など成立しない

▼朝鮮は核融合に関する技術的問題を「100%独自に解決した」という。「ウリ式の独特な熱核反応装置」もつくった。他国の経験値を絶対視しても、朝鮮の科学水準は計り知れないということだ。(永)

[朝鮮新報 2010.5.14]