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南朝鮮軍の哨戒船が「北の魚雷攻撃」によって沈没したとの調査結果が示された。調査団の会見時間に合わせるように国防委員会スポークスマン声明が発表された。「北関連説」を裏付けたとする物証を確認するために検閲団を派遣するという ▼会見が始まる直前、李明博大統領はオーストラリア首相との電話会談で「誰も否定できない物証がある以上、北は強引な言い訳をできない」と語ったという。わざわざ青瓦台の報道官を通じて対話の内容をメデイアに流した。それほど自信があるのならば、検閲団を受け入れない理由はない。しかし今のところ、大統領は北の要求に対して沈黙している ▼検閲団派遣に対する対応は沈没事件の真偽を見極めるリトマス紙になりそうだ。もしも受け入れを拒否すれば、すでに発表した調査結果の「信頼性」は失われる。どんなに口実を付けても、何か後ろめたいことがあるからだと見透かされてしまうだろう。海底から引き上げたという「証拠品」をこれみよがしに並べて「北の仕業」と断定したことが裏目にでた ▼李明博大統領は、北が調査に対する積極的関与を主張するとは想像だにしなかったのかもしれない。企業家出身の大統領は、これまで「政治も軍事も知らないアマチュア」だと嘲笑されてきた。今回の沈没事件では、その統治能力の欠陥が露になった ▼北が何の根拠もなしに検閲団派遣を準備することはない。朝鮮半島の平和構築に逆行するような人物が、大統領職を続けてきたのは悲劇だ。嘘と虚勢で延命を図ろうとする政権の末路は暗い。(永) [朝鮮新報 2010.5.21] |