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「交易の全面遮断と訪北の不許可、北船舶の南海域の通航の不許可、対北電波心理戦放送の再開」など、哨戒艦沈没を北と関連付けた南朝鮮当局がとったいわゆる「5.24対北措置」。日本のメディアなどは、「李明博大統領が北に対して強硬な姿勢をとった」として大きく報じていたが、内実はかなり違うようだ ▼南朝鮮当局は当初、軍が直接指揮して朝鮮をひぼうするビラをすぐにばらまくと息巻いていた。しかし、「現在、計画は立てたが気象上の問題で実行に移せていない」(軍関係者)という。これについて、南朝鮮の専門家の間では北の反発を恐れて時期を遅らせているという見方がある ▼一方、南朝鮮当局の「強硬措置」は経済にも影響を及ぼしている。開城工業地区で操業している南のほとんどの企業は休業状態に追い込まれた。南のある関係者は、「開城工業団地を取り巻く不確実性が増幅したことで受注量が減った。競争力のない工業団地になるのではと心配している」と話している。南の金融市場にも少なからぬ悪影響を与えたようで、こうした経済的要素が南朝鮮当局が弱腰にならざるをえない要因だという ▼朝鮮は南の「強硬措置」に対し、関係の全面遮断と拡声器を使った心理戦放送が再開された場合、「照準撃破射撃」を実施し、開城工業地区への南側人員の出入りを遮断すると警告している。当然のことながら、南のような「パフォーマンス」でないことはこれまでの歴史が証明している ▼進退窮まった李明博政権、今後どのような舵取りをするのだろうか。(国) [朝鮮新報 2010.6.2] |